伊藤万理華さんが乃木坂46を卒業した理由は、以前から卒業を考えるなかで、2017年の初個展を自分らしい節目にしたいと決断したためです。
卒業発表は2017年10月2日、グループとしての活動終了は同年12月23日。 卒業を考え始めた正確な時期は公表されていませんが、個展の準備を進めるなかで決断したことが本人の説明から分かります。
女優になることだけを理由に卒業したわけではなく、映像やデザインなど、幅広い表現活動への思いも語っていました。
では、なぜ初個展が大きな転機になったのでしょうか。本人の卒業発表コメントや当時の報道、乃木坂46時代から卒業後までの活動をたどりながら、その理由を詳しく見ていきましょう。
伊藤万理華の卒業理由は初個展?2017年の本人コメントを検証
伊藤万理華さんが乃木坂46からの卒業を決めた直接的な節目は、2017年10月に開催した初個展「伊藤万理華の脳内博覧会」でした。
2017年10月2日の乃木坂46公式ブログと、10月4日の個展内覧会での発言を照らし合わせると、以前から考えていた卒業を、個展の準備期間に決断したという流れが見えてきます。
2017年10月2日の公式ブログ「脳内。783回目」で卒業を発表
2017年10月2日、伊藤万理華さんは乃木坂46公式ブログに「脳内。783回目」という記事を投稿し、グループから卒業することを発表しました。
乃木坂46の公式サイトでも同日、伊藤万理華さんの卒業が正式に案内され、年内で活動を終了する予定であることが伝えられています。
当時、伊藤万理華さんは乃木坂46の1期生として約6年間活動していました。
2011年8月の加入から、歌やダンスだけでなく、映画、舞台、個人PVなどにも挑戦してきたメンバーです。
卒業発表で特に注目したいのは、初個展と自身の決断を結びつけていたことでした。
2017年10月2日付の日刊スポーツやRBB TODAYでは、本人が以前から卒業について考えていたことが報じられています。
そのうえで、自分の好きなものや感性を表現できる初個展を迎えることが、卒業を決断するタイミングになったと説明していました。
本人の考えを端的に示すのが、当時の報道で紹介された次の言葉です。
「ここで卒業するのが私らしい決断だと思ったのです」
この言葉には、卒業を単なる活動終了ではなく、自分自身で選んだ節目として捉える気持ちが表れているように感じます。
ただし、これは当時の報道に掲載された表現です。公式ブログの原文と句読点を含めて完全に一致するかどうかは、公開前に照合する必要があります。
私が印象的だと思うのは、卒業の理由を特定の職業への転身だけで説明していなかった点です。
自分の興味を一つの展覧会として形にすることと、グループを離れる決断が結びついていたのですね。
10月4日の内覧会では「卒業後にやりたいこと」も語った
卒業発表から2日後の2017年10月4日、伊藤万理華さんは初個展の内覧会に出席しました。
同日付のデイリースポーツでは、個展の準備を進めるなかで卒業を決断したことが報じられています。
この内覧会で本人は、乃木坂46でできることに取り組んできたという達成感を示すとともに、残された活動期間をメンバーと楽しく過ごし、ファンへ感謝を伝えたいという思いも語りました。
また、卒業後については、映像やデザイン、プロデュースなど、自分が関心を持ってきた分野に触れています。
今後も好きなものを発信していきたいという希望があったのです。
ここで、卒業理由を考えるうえで大切な区別があります。
「卒業を決めたきっかけ」と「卒業後にやりたいこと」は、必ずしも同じではありません。
伊藤万理華さんの場合、決断の節目となったのは初個展であり、卒業後の希望は映像やデザインを含む幅広い表現活動でした。
そのため、「女優になるために乃木坂46を卒業した」とだけ説明すると、本人が当時語っていた思いを十分に伝えられません。
実際、2017年10月の段階で、卒業後の仕事を女優一本に絞ると明言していたわけではありませんでした。
私は、この点に伊藤万理華さんらしさを感じます。
一つの進路を急いで決めるのではなく、それまで大切にしてきた興味を持ち続けながら、新しい可能性へ進もうとしていたのではないでしょうか。
卒業を考え始めたのはいつ?決断までの経緯
伊藤万理華さんが卒業を考え始めた正確な年月日は、確認できる公開資料では明らかになっていません。
ただし、2017年10月2日の発表以前から卒業を意識していたことと、個展の準備中に決断したことは、当時の説明から読み取れます。
つまり、卒業を考え始めた時期と、実際に卒業を決めた時期は分けて考える必要があります。
主な出来事を時系列で整理しました。
時期 出来事
2011年8月 乃木坂46の1期生として加入
2012年 個人PV「伊藤万理華×柳沢翔」で映像表現に取り組む
2015年 映画『アイズ』で主演
2017年10月2日 公式ブログで卒業を発表
2017年10月4日 初個展の内覧会で卒業の経緯を説明
2017年10月5日~15日 初個展「伊藤万理華の脳内博覧会」を開催
2017年12月23日 乃木坂46としての活動を終了
2018年2月 1st写真集『エトランゼ』を発売
2018年8月1日 卒業理由に触れた『bis』9月号が発売
この流れから分かるのは、伊藤万理華さんが卒業直前になって突然、新しい表現活動を始めたわけではないということです。
個人PVや映画出演などを重ね、その延長線上に初個展がありました。
そして、自分の名前を冠した展覧会を開催するタイミングで、グループ活動に区切りをつけることを選んだのです。
2018年の『bis』インタビューでも卒業理由が話題に
2018年8月1日発売のファッション誌『bis』9月号でも、伊藤万理華さんは乃木坂46の卒業理由について語っています。
2018年7月31日のORICON NEWSによると、当時22歳だった伊藤万理華さんは、同誌のロングインタビューに登場しました。
インタビューでは卒業理由に加え、乃木坂46時代の学校生活などについても取り上げられています。
さらに、誌面では「たぬき顔メイク」に挑戦し、アイドル時代とは異なる新しい表情を見せました。
発行元である光文社の2018年8月1日の発売告知でも、卒業理由を語ったインタビューが掲載されていることが紹介されています。
ただし、ORICON NEWSの記事と光文社の発売告知だけでは、誌面で語られた卒業理由の詳しい発言内容までは確認できません。
そのため、2018年のインタビューで本人が何を新たに説明したのかについては、推測で補わないことが大切です。
卒業当時の理由を確かめるうえでは、2017年10月2日の本人の公式ブログと、10月4日の内覧会での発言が中心的な資料になります。
伊藤万理華はいつ乃木坂46を卒業した?発表日と活動終了日の違い
伊藤万理華さんが卒業を発表したのは2017年10月2日ですが、実際に乃木坂46としての活動を終えたのは同年12月23日です。
卒業発表と活動終了には約2か月半の期間がありました。
卒業発表は10月2日、活動終了は12月23日
乃木坂46の公式サイトでは、2017年10月2日に伊藤万理華さんの卒業が発表されました。
この段階では、活動終了時期について年内を予定していると案内されていました。
その後、2017年12月23日をもってグループとしての活動を終了しています。
検索すると「2017年10月に卒業した」という印象を受けることもありますが、10月は卒業を発表した月です。
正式な活動終了日は2017年12月23日であり、卒業発表日とは異なります。
この違いは、伊藤万理華さんの活動を時系列で振り返る際に押さえておきたいポイントですね。
最後の活動とファンへの感謝
卒業発表後も、伊藤万理華さんは乃木坂46のメンバーとして活動を続けました。
2017年11月には、乃木坂46が東京ドームで初めて開催した単独公演にも参加しています。
同公演は11月7日と8日に行われ、グループにとって大きな節目となりました。
伊藤万理華さんにとっても、卒業発表後に迎えた重要なステージの一つです。
さらに、12月23日には宮城県で開催された握手会への参加をもって、乃木坂46としての活動を終えました。
東京ドーム公演を最後の活動と混同しないようにしたいところです。
なお、卒業に関連するイベントの正確な名称や当日の参加内容については、乃木坂46公式サイトの当時の案内と照らし合わせることが望まれます。
2017年10月4日の内覧会で、本人は残りの活動期間を楽しみ、ファンへ感謝を伝えたいという思いを示していました。
卒業を発表してすぐに活動を終えたのではなく、年末までメンバーやファンと過ごす時間があったのです。
私は、この期間にも大きな意味があったと感じます。
自分の進む道を決めたあとも、それまで一緒に活動してきた仲間や応援してくれた人たちとの時間を大切にする。
そんな姿勢が、当時の本人の言葉から伝わってきます。
卒業発表当時の反応は?
伊藤万理華さんの卒業は、乃木坂46の1期生が新たな道へ進む出来事として、複数の芸能メディアで取り上げられました。
2017年10月5日のReal Soundでは、卒業発表に際し、伊藤万理華さんが個人PVやライブパフォーマンス、舞台、映画などで発揮してきた個性に注目しています。
卒業のニュースが、単に一人のメンバーの活動終了としてではなく、それまでの表現活動を振り返る機会にもなっていたことが分かります。
一方、当時のファンやメンバーによる個別の反応については、発言の原文や投稿日時を確認できないものを紹介することは控えます。
SNSでの感想を一部だけ取り上げて、ファン全体の意見として扱うことも適切ではありません。
それでも、約6年間グループで活動してきたメンバーの卒業が、応援してきた人たちにとって大きな節目だったことは想像できますよね。
特に伊藤万理華さんは、歌やダンスだけでなく、個人PVなどでも独自の表現を見せてきました。
そうした歩みを知るファンにとって、卒業は寂しさと同時に、新しい活動への期待を抱く出来事でもあったのではないかと私は考えています。
初個展「伊藤万理華の脳内博覧会」はなぜ卒業の節目になった?
「伊藤万理華の脳内博覧会」は、2017年10月5日から15日まで東京・渋谷で開催された、伊藤万理華さん初の個展です。
ファッション、写真、映像、アートなど、自分の興味を一つの空間に集めた展覧会であり、卒業を決断する重要な節目となりました。
渋谷のGALLERY X BY PARCOで11日間開催
初個展の開催概要は次のとおりです。
- 展覧会名:伊藤万理華の脳内博覧会
- 開催期間:2017年10月5日~15日
- 開催日数:11日間
- 会場:GALLERY X BY PARCO
- 所在地:東京都渋谷区宇田川町13-17
- 主催:PARCO
- 企画:乃木坂46合同会社
- 当時の入場料:500円
開催概要や展示企画は、PARCOの公式案内でも紹介されています。
この個展の特徴は、伊藤万理華さんの興味が一つの分野に限定されていなかったことです。
ファッションやアートに加え、鉱物や苔といった身近なものへの関心も、本人の独特な感性を形づくる要素として紹介されていました。
華やかなステージに立つアイドルが、普段どのようなものに心を動かされているのか。
その内面を、作品を通じて感じられる展覧会だったといえるでしょう。
私は、こうした個展を開催したこと自体に、伊藤万理華さんの表現者としての特徴が表れていると思います。
人気や知名度だけに頼るのではなく、自分が本当に興味を持つものを作品として伝えようとしていたからです。
写真展示「犬会」には乃木坂46メンバーも参加
個展の代表的な企画の一つが、写真展示「犬会」です。
この企画では、伊藤万理華さんが撮影やアートディレクションを担当しました。
モデルとして参加したのは、伊藤万理華さん本人のほか、乃木坂46のメンバーたちです。
参加者として紹介されているのは、生駒里奈さん、井上小百合さん、斉藤優里さん、桜井玲香さん、新内眞衣さん、松村沙友理さん、若月佑美さんです。
ここで注目したいのは、伊藤万理華さんが写真に写る側だけでなく、作品の世界観を考える側にも立っていたことです。
アートディレクションとは、写真や映像などの作品について、全体の雰囲気や表現の方向性を考える仕事です。
普段は同じグループの仲間としてステージに立っているメンバーたちを、自分の企画した世界観の中で表現する。
これは、アイドルとして活動するだけでは得られない、貴重な制作経験だったのではないでしょうか。
また、ファッション・シューティングでは、伊藤万理華さん自身がスタイリングも担当しました。
衣装を着て撮影されるだけでなく、どのような服を組み合わせ、どのような雰囲気を作るかにも関わっていたのです。
柳沢翔監督のショートフィルムやラジオ企画も展示
初個展では、写真やファッション以外にもさまざまな企画が展開されました。
PARCOの公式案内では、柳沢翔監督によるオリジナルショートフィルムや、デザイン専門誌『MdN』に関連するラジオ企画などが紹介されています。
さらに、「脳内ROOM」では、伊藤万理華さん自身がアートディレクションを担当しました。
このように、展示には写真、衣装、映像、音声、空間演出といった異なる表現方法が取り入れられていました。
特に興味深いのは、柳沢翔監督との関係です。
伊藤万理華さんは、乃木坂46時代の2012年に個人PV「伊藤万理華×柳沢翔」に出演していました。
そして、2017年の個展でも柳沢監督による映像作品が紹介されています。
つまり、初個展での映像表現は、突然始まったものではありません。
乃木坂46に加入して間もない頃から続いていた制作経験が、個展という新しい形につながっていたのです。

初個展が卒業を決断するきっかけになった意味
私は、初個展が卒業の節目になった理由を考えるとき、「自分の名前で作品を届ける経験」が重要だったのではないかと感じています。
乃木坂46の活動では、グループ全体で一つのステージや作品を作り上げます。
もちろん、その中でも一人ひとりの個性は発揮されますが、活動の中心にはグループがあります。
一方、「伊藤万理華の脳内博覧会」では、本人の興味や感性が展覧会全体の中心になりました。
しかも、写真や映像に出演するだけでなく、撮影やスタイリング、アートディレクションにも関わっています。
ここには、グループの一員として表現することから、個人の世界観を作品として組み立てることへの広がりが見られます。
ただし、個展が成功して自信を得たから卒業したと、本人が明言したわけではありません。
確認できるのは、以前から卒業を考えていたこと、個展の準備中に決断したこと、そして個展を自分らしい節目だと捉えていたことです。
この事実を踏まえると、個展は卒業を祝うために後から企画されたものではなく、卒業を決める過程そのものに関わっていたと理解できます。
私は、この順序がとても大切だと思います。
伊藤万理華は女優になるために卒業した?在籍中と卒業後の活動
伊藤万理華さんは、女優になることだけを理由に乃木坂46を卒業したわけではありません。
実際には、乃木坂46在籍中から映画や映像作品に出演しており、卒業後はその経験を生かしながら、映画やテレビドラマで活動を広げています。
乃木坂46時代から個人PVや映画に出演
伊藤万理華さんの映像活動を振り返るうえで重要なのが、乃木坂46の個人PVです。
個人PVとは、メンバー一人ひとりの個性を生かして制作される短編映像作品のことです。
通常のミュージックビデオとは異なり、一人のメンバーを中心に独自の物語や演出を展開できる特徴があります。
2012年の「伊藤万理華×柳沢翔」は、伊藤万理華さんの映像表現を考えるうえで代表的な作品の一つです。
身体の動きや表情を映像と組み合わせることで、歌番組とは異なる魅力を見せました。
さらに、2015年公開の映画『アイズ』では主演を務めています。
2017年には映画『傷だらけの悪魔』にも出演しました。
このように、伊藤万理華さんは乃木坂46を卒業する以前から、俳優としての仕事を経験していたのです。
そのため、卒業を境に突然女優になったという説明は、実際の経歴と一致しません。
アイドル活動と並行して映像作品に取り組み、卒業後にその活動をさらに広げたと考える方が自然です。
卒業後の写真集『エトランゼ』とファッション活動
2017年末に乃木坂46を卒業した伊藤万理華さんは、2018年2月に1st写真集『エトランゼ』を発売しました。
卒業後間もない時期に、自分自身を中心とした写真作品を届けたことになります。
また、2018年8月発売の『bis』9月号では、メイクを通じて新しい表情を見せています。
この二つの活動からも、卒業後の仕事が演技だけに限定されていなかったことが分かります。
写真集では被写体としての魅力を伝え、ファッション誌では衣装やメイクによって異なるイメージを表現する。
2017年の個展で示していたファッションやアートへの関心が、卒業後の活動にもつながっているように見えます。
私は、このような経歴を知ると、伊藤万理華さんを女優という一つの肩書だけで説明するのは少しもったいないと感じます。
2021年の映画『サマーフィルムにのって』で主演
卒業後の代表作として挙げられるのが、2021年公開の映画『サマーフィルムにのって』です。
伊藤万理華さんは、時代劇が大好きな高校生・ハダシを演じました。
ハダシは、自分が撮りたい映画を実現するため、仲間を集めて映画制作に挑戦する主人公です。
この作品で注目したいのは、好きなものへの情熱を持つ人物を、伊藤万理華さんが俳優として演じていることです。
2017年の初個展では、本人が自分の興味を作品として形にしました。
一方、2021年の映画では、脚本に描かれた主人公の情熱を演技によって伝えています。
自分自身を表現することと、他者の人生を演じることには違いがあります。
私は、この違いに、伊藤万理華さんの表現活動の広がりを感じます。
ドラマ『お耳に合いましたら。』や映画『チャチャ』にも出演
2021年には、テレビ東京系ドラマ『お耳に合いましたら。』でも主演を務めました。
伊藤万理華さんが演じたのは、ポッドキャストを通じて自分の好きなものを発信していく女性です。
ポッドキャストとは、インターネット上で音声番組を配信する仕組みのことです。
映画『サマーフィルムにのって』では仲間と映画を作る高校生を演じ、ドラマ『お耳に合いましたら。』では自分の言葉で思いを発信する社会人を演じました。
どちらも創作や発信に関わる人物ですが、年齢や生活環境、物語の雰囲気は異なります。
さらに、2024年公開の映画『チャチャ』でも主演を務めています。
こちらでは、独特な感性を持つ主人公を演じ、これまでとは異なる人物像を表現しました。
こうした出演歴を見ると、伊藤万理華さんは卒業後、一つの役柄にとどまらず、さまざまな人物を演じる経験を重ねてきたことが分かります。
なお、ここで紹介したのは卒業理由を理解するための代表作であり、2025年以降を含む出演作品の全一覧ではありません。
伊藤万理華の卒業理由から見える3つの特徴と今後の可能性
伊藤万理華さんの卒業を振り返ると、私は「以前から考えていた決断」「卒業前からの創作経験」「卒業後も続く表現の広がり」という三つの特徴が重要だと考えています。
特に、2012年の個人PV、2017年の初個展、2021年の主演映画を比較すると、表現者として担う役割の変化が見えてきます。
① 2012年・2017年・2021年で表現者としての役割が変化
伊藤万理華さんの活動を、三つの時期に分けて整理してみましょう。
時期 主な作品・活動 表現者としての役割
2012年 個人PV「伊藤万理華×柳沢翔」 映像の中で自身の個性を表現する
2017年 初個展「伊藤万理華の脳内博覧会」 自分の世界観を企画・制作面から形にする
2021年 映画『サマーフィルムにのって』 俳優として他者の感情や人生を演じる
この比較から分かるのは、単純に活動のジャンルが増えただけではないということです。
2012年の個人PVでは、映像の中で自分自身の個性を表現していました。
2017年の初個展では、撮影やアートディレクションなどにも関わり、作品全体を考える立場を経験しています。
そして2021年には、映画の主人公として、自分とは異なる人物の情熱や感情を表現しました。
もちろん、これらの経験が必ず順番に演技力を高めたと証明できるわけではありません。
それでも、出演者、企画・制作に関わる表現者、俳優という異なる役割を経験してきたことは、経歴上の特徴といえます。
私は、伊藤万理華さんの卒業を理解するには、この役割の変化に注目することが大切だと思います。
初個展は、グループから離れるための単なるきっかけではなく、それまで培ってきた表現への関心を具体的に示す機会だったのでしょう。
② 卒業時点で進路を一つに限定していなかった
乃木坂46の卒業生は、それぞれ異なる理由や目標を持ってグループを離れています。
例えば、同じ1期生の市來玲奈さんは、2014年に学業に専念するため乃木坂46を卒業し、その後、日本テレビのアナウンサーになりました。
ただし、市來玲奈さんについても、卒業時点で将来の職業まで確定していたと単純化することはできません。
重要なのは、卒業時に説明された目的の違いです。
市來玲奈さんは学業に専念するという当面の目的を示していました。
一方、伊藤万理華さんは、初個展を自分らしい節目としながら、卒業後は映像やデザインなど、幅広い表現への希望を語っています。
この違いから、卒業という同じ出来事でも、その意味は人によって異なることが分かります。
伊藤万理華さんの場合、卒業時点で将来の職業を一つに決めることよりも、これまでの経験を生かして新しい活動へ進むことに重きが置かれていたように感じます。
ただし、本人が将来の進路をどの程度具体的に考えていたかについては、当時の公開発言だけでは判断できません。
私は、卒業理由を一つの職業名に置き換えず、本人が当時語った言葉に沿って理解することが大切だと考えています。
③ 初個展と卒業後の主演作品に共通する「創作への関心」
もう一つ注目したいのが、2017年の初個展と卒業後の出演作品との関係です。
初個展では、伊藤万理華さん自身の興味や感性を作品にしました。
2021年の『サマーフィルムにのって』では、映画制作に夢中になる高校生を演じています。
また、『お耳に合いましたら。』では、自分の好きなものを音声番組で発信する女性を演じました。
この二つの作品には、何かを作ったり、好きなものを誰かに伝えたりする人物が登場します。
もちろん、こうした役柄を選んだ理由が、本人の2017年の卒業決断と直接結びついていると確認できるわけではありません。
しかし、伊藤万理華さんの活動を長い時間軸で見ると、興味深い共通点として捉えることができます。
2017年には自分の感性を作品にし、2021年には創作や発信に情熱を持つ人物を演じているのです。
私は、ここに表現者としての一貫性を感じます。
単に「好きなことを続けている」というだけではなく、作品の中で自分が担う役割を変えながら、さまざまな表現方法を経験しているところが魅力的です。
今後は女優以外の創作活動にも期待できる?
2026年10月現在、伊藤万理華さんが乃木坂46を卒業してから、まもなく9年になります。
これまでの経歴を踏まえると、今後も俳優としての活動に加え、映像やファッション、アートなどの分野で新たな表現を見せてくれる可能性があると私は考えています。
2017年の初個展では、撮影やスタイリング、アートディレクションに関わりました。
その後は、映画やドラマでさまざまな人物を演じる経験を重ねています。
作品の作り手としての経験と、俳優としての経験を併せ持つことは、今後の活動においても一つの強みになり得るでしょう。
例えば、将来、自身が企画する映像作品や展覧会などに関わる機会があれば、これまでの経験を生かせるかもしれません。
ただし、そうした具体的な新企画が発表されていると確認したわけではありません。
あくまで、過去の活動実績を踏まえた筆者としての期待です。
また、今後の出演情報や活動方針については、本人や所属事務所などの公式発表で確認することが大切です。
私は、伊藤万理華さんの魅力は、一つの肩書では語りきれないところにあると思います。
乃木坂46での活動、個展での創作経験、映画やドラマでの演技。
それぞれが別々の経歴ではなく、互いに重なり合いながら現在の表現活動につながっているように見えるのです。
卒業から年月がたった今だからこそ、2017年の決断を振り返る意味があるのではないでしょうか。
まとめ|伊藤万理華が乃木坂46を卒業した本当の理由
伊藤万理華さんは、2017年10月2日に乃木坂46からの卒業を発表し、同年12月23日にグループとしての活動を終了しました。
卒業は以前から考えていたことであり、2017年10月5日から15日まで開催された初個展「伊藤万理華の脳内博覧会」が、決断の大きな節目となっています。
本人は10月4日の内覧会でも、個展の準備を進めるなかで卒業を決めたことや、卒業後も映像やデザインなど、自分の好きなものを発信していきたいという思いを語っていました。
したがって、卒業理由を「女優になるため」とだけ説明するのは正確ではありません。
乃木坂46時代から映像作品や映画に出演し、初個展では作品の制作面にも関わっていたことを考えると、卒業はそれまでの表現活動を次の段階へつなげる節目だったと捉えられます。
2012年の個人PV、2017年の初個展、2021年の主演映画を比較しても、表現する立場を変えながら活動の幅を広げてきたことが分かります。
私は、約6年間過ごした乃木坂46での経験を大切にしながら、自分の感性を新しい形で届けようとしたところに、伊藤万理華さんらしい魅力を感じました。
卒業は何かを終わらせる決断であると同時に、それまで育ててきたものを次の場所へ持っていく決断でもあったのでしょう。
よくある質問
伊藤万理華が乃木坂46を卒業した一番の理由は何ですか?
以前から卒業を考えていたなかで、2017年10月の初個展「伊藤万理華の脳内博覧会」を自分らしい節目にしたいと考えたことです。
個展の準備を進めるなかで卒業を決断したと、本人が当時説明しています。
伊藤万理華はいつ乃木坂46を卒業しましたか?
2017年10月2日に卒業を発表し、2017年12月23日に乃木坂46としての活動を終了しました。
卒業発表日と活動終了日は異なります。
伊藤万理華は女優になるために卒業したのですか?
女優になることだけを理由に卒業したわけではありません。
2017年の卒業発表当時、本人は映像やデザイン、プロデュースなど、幅広い分野で好きなものを発信していきたいという希望を語っていました。
伊藤万理華の卒業発表コメントはどこで確認できますか?
2017年10月2日の乃木坂46公式ブログ「脳内。783回目」が、本人による卒業発表の元となった記事です。
同日の乃木坂46公式ニュースや日刊スポーツ、RBB TODAYなどでも、卒業理由が報じられています。
伊藤万理華の初個展はいつ、どこで開催されましたか?
2017年10月5日から15日まで、東京・渋谷のGALLERY X BY PARCOで開催されました。
展覧会名は「伊藤万理華の脳内博覧会」で、写真、ファッション、映像、ラジオなどの企画が展開されました。
伊藤万理華は乃木坂46時代から映画に出演していましたか?
はい。2015年公開の映画『アイズ』で主演を務め、2017年公開の『傷だらけの悪魔』にも出演しています。
卒業後に初めて演技を始めたわけではなく、乃木坂46在籍中から映像作品で経験を重ねていました。
2018年の『bis』では卒業理由を何と説明していましたか?
2018年8月1日発売の『bis』9月号で卒業理由を語ったことは、ORICON NEWSや光文社の発売告知で確認できます。
ただし、これらの公開記事だけでは、誌面での具体的な発言内容までは確認できません。詳しい内容については、当時の『bis』本誌を確認する必要があります。
春野滋(エンタメ&スポーツ愛好家ライター)


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