珠城りょうの『エリザベート』出演は何年?役柄と宝塚時代を振り返る

2018年月組版エリザベートのトート役を思わせる幻想的な舞台に立つ男役トップスターのイメージ 俳優・女優:た行

珠城りょうさんが宝塚歌劇団の『エリザベート』本公演でトートを演じたのは、2018年の月組公演です。2026年にも珠城さんはトートとして作品に戻りましたが、こちらは宝塚本公演ではなく30周年記念ガラ・コンサートへの出演でした。

「珠城りょうさんの『エリザベート』は何年?」「何役だったの?」と知りたい方は、まず2018年・月組・トート役と覚えておけば大丈夫です。

宝塚大劇場では2018年8月24日から10月1日まで、東京宝塚劇場では10月19日から11月18日まで上演されました。珠城さんは当時の月組トップスターとして、「黄泉の帝王」と呼ばれるトートを務めています。

そして2026年には、『エリザベート TAKARAZUKA 30th スペシャル・ガラ・コンサート』の大阪・愛知公演で再びトートに向き合いました。

ここで大切なのは、珠城りょうさん自身の2026年の出演は宝塚歌劇団の本公演ではなく、30周年記念ガラ・コンサートだったという点です。

なお、宝塚歌劇団では別に、2026年10月17日から花組による『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』が宝塚大劇場で上演予定です。つまり「2026年に宝塚版『エリザベート』の本公演がない」という意味ではありません。

この記事では検索で最も知りたい2018年の公演情報とトート役を先に整理し、そのうえで当時の舞台評、本人が後年明かした役作り、そして2026年に同じ役へ戻った意味まで見ていきます。

珠城りょうの『エリザベート』出演は何年?答えは2018年月組

珠城りょうさんが宝塚歌劇団在団中に『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』でトートを演じたのは2018年です。

公演の基本情報を整理すると、次のようになります。

  • 公演年:2018年
  • :月組
  • 珠城りょうの役:トート
  • エリザベート役:愛希れいか
  • 宝塚大劇場:2018年8月24日~10月1日
  • 東京宝塚劇場:2018年10月19日~11月18日
  • 潤色・演出:小池修一郎

脚本・歌詞をミヒャエル・クンツェさん、音楽・編曲をシルヴェスター・リーヴァイさんが手掛ける『エリザベート』は、宝塚歌劇では1996年の雪組公演から何度も受け継がれてきた代表的なミュージカルです。

2018年月組公演では、トップスターだった珠城さんがトート、トップ娘役だった愛希れいかさんが皇后エリザベート、通称シシィを演じました。

つまり、「珠城りょう エリザベート 何年」と検索した方への一番シンプルな答えは、

「2018年月組公演で、珠城りょうさんがトートを演じた」

となります。

2026年のガラ・コンサートと情報が混ざりやすいため、ここははっきり分けておきたいところですね。

珠城さんが宝塚歌劇団のトップスターとして正式な組公演のトートを務めたのが2018年。

宝塚退団後の珠城さんが、30周年企画で改めてトートを歌ったのが2026年です。

なお、2026年8月現在、宝塚歌劇団では花組の『エリザベート』が2026年10月17日~11月22日に宝塚大劇場、2026年12月19日~2027年2月7日に東京宝塚劇場で予定されています。珠城さんが出演する公演ではありませんので、検索するときは「珠城りょう」と「2026年花組」を混同しないことがポイントです。


珠城りょうが2018年『エリザベート』で演じたトートとは?

珠城りょうさんが演じたトートは、一般的な恋愛作品に登場する男性主人公とはまったく性質が違います。

トートとはドイツ語で「死」。

人間ではなく、「死」そのものを擬人化した存在として登場します。

物語の中心にいるのは、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフと結婚しながら、宮廷生活の中で自由を求め続ける皇后エリザベートです。

そんなエリザベートにトートが惹かれ、生涯にわたって彼女の魂を求め続けます。

難しいのは、トートが人間ではないことでしょう。

普通の男性なら、「好きだから大切にしたい」「自分を好きになってほしい」といった人間らしい感情から役を組み立てることができます。

けれど、珠城さんが演じなければならなかったのは「死」。

何でも超越できそうな存在が、たった一人の女性には思いを届けられないという、とても不思議な役なのです。

2025年12月5日のぴあエンタメ情報のインタビューで珠城さんは、2018年の役作りについて振り返っています。

当時、潤色・演出の小池修一郎さんから示されたのは、トート、エリザベート、フランツ・ヨーゼフという三者の関係を、きちんと「愛」の物語として成立させる方向性でした。

ところが、「死」であるトートがどう人を愛するのか。

ここで珠城さんはずいぶん悩んだそうです。

強大な存在であるトートには、人間のように相手を思いやりながら愛情を伝える方法が分からない。

だから強く迫ったり、思いどおりにしようとしたりする。

それなのにシシィは、自分の望む反応をしてくれません。

そこから「なぜ伝わらないのか」という苦しみが生まれ、珠城さんは最終的に、トートが自分自身が“死”であることにジレンマを抱くような人物像まで考えていったと後年語っています。

私はこの役作りを知ったとき、珠城トートの面白さが一段深く見えてきたように感じました。

圧倒的な力を持っているのに、愛については不器用。

すべてを手に入れられそうなのに、最も欲しい一人の心だけは自由にならない。

「強いから魅力的」なのではなく、「強いのにどうにもならないものを抱えている」から切ない。

珠城さんが目指したトートには、そんな逆説があったのではないでしょうか。


2018年当時の舞台評では珠城トートはどう見えていた?

後年の本人インタビューだけを読むと、「それは年月を経て整理された解釈なのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

そこで興味深いのが、2018年当時に実際の舞台を見た記事の評価です。

ぴあエンタメ情報が2018年10月19日に掲載した東京宝塚劇場公演の記事では、珠城さんについて、トートらしい神秘的な存在感を示す一方で、時折見せる切ない表情から、エリザベートへの恋情が伝わっていたと評しています。

さらに、黒い衣装のダンサーたちを従えて歌い踊る場面では、力強いパフォーマンスが観客を引き込んでいたとも伝えられています。

ここはとても大事なところだと思うのです。

後年、珠城さんは「愛し方が分からないトート」について詳しく語りました。

そして2018年当時の舞台評にも、単なる冷酷さや神秘性だけではなく、恋焦がれるような切なさが実際に舞台へ表れていたと記録されている。

つまり、後になってきれいに言葉を整えただけではなく、当時考えていた役の方向性が、客席から見える表情や佇まいにもにじんでいたと考えられるわけですね。

私はここに、珠城さんの役作りの説得力を感じます。

「死」を人間らしくしすぎれば、トートの神秘性が消えてしまいます。

反対に、最後まで冷酷で完璧な存在として演じれば、なぜエリザベートを求め続けるのかという恋愛劇の部分が弱くなってしまう。

そこで珠城さんは、神秘的な外側を保ちながら、その奥に「愛したいのに愛し方が分からない」という感情を置いたのでしょう。

2018年の評で見えた「神秘性」と「切なさ」。

2025年の本人談で分かった「強大な死なのに愛し方を知らない苦悩」。

この二つを重ねて見ると、珠城トートの個性がずいぶん立体的になりますよね。


2018年月組『エリザベート』は珠城りょうにとってなぜ重要だった?

珠城りょうさんにとって、2018年の『エリザベート』はトップスター時代を振り返るうえで大きな作品の一つです。

珠城さんは2008年に94期生として宝塚歌劇団へ入団し、2016年に月組トップスターへ就任。

それから約2年後に、『エリザベート』という宝塚を代表する大作でトートを背負うことになりました。

トートは出番だけでなく、歌唱面でも大きな負荷のかかる役です。

2025年のインタビューで珠城さん自身も、2018年当時は楽曲の多さや長期間にわたる公演を乗り切ることへのプレッシャーが大きかったことを振り返っています。

トップスターは、自分の役だけを完成させればいい立場ではありません。

作品の真ん中に立ち、組全体を率いながら、観客が抱く「宝塚の『エリザベート』」への大きな期待まで受け止めます。

しかも2018年月組の場合、シシィを演じた愛希れいかさんにとって退団公演でもありました。

珠城さんと愛希さんがトップコンビとして向き合ってきた時間の一つの到達点としても、この公演には特別な重みがあったのではないでしょうか。

※画像はAIによるイメージ

珠城さんの宝塚時代には、このほかにも数々の作品があります。

けれど『エリザベート』という一点から考えたとき、私が注目したいのは、「有名作品でトートを演じた」という経歴の華やかさだけではありません。

正解の用意されていない役に対して、自分なりの“なぜ”を積み重ねたことです。

なぜトートはシシィに惹かれるのか。

なぜ思いどおりにならないのか。

なぜ絶対的な存在が苦しむのか。

そこまで考えたからこそ、舞台上に神秘性だけではない切ない表情が出たのではないかしら、と私は思います。


珠城りょうの2026年『エリザベート』出演とは?本公演ではなく30周年ガラ

珠城りょうさんは2026年にもトート役で『エリザベート』に関わりました。

ただし、珠城さんが2026年に出演したのは宝塚歌劇団の本公演ではありません。

出演したのは、宝塚版日本初演30周年を記念する『エリザベート TAKARAZUKA 30th スペシャル・ガラ・コンサート』です。

ガラ・コンサート全体は、

  • 東京:2026年2月6日~20日
  • 大阪:2026年2月28日~3月15日
  • 愛知:2026年3月23日~25日

の日程で開催されました。

珠城さんはその全公演へ出演したわけではなく、大阪と愛知の一部公演に出演。

2018年月組で演じたトートに、退団後の俳優として再び向き合いました。

事前のentaxインタビューでは、珠城さんが参加する「アニヴァーサリー18’月組バージョン」について、シシィ役を夢咲ねねさんらが務めることも紹介されています。

2018年月組公演を、そのまま同じ出演者、同じ形で再演したわけではありません。

歴代出演者が参加する30周年ならではの特別な組み合わせで、『エリザベート』の世界を届ける企画だったのです。

そして、もう一度ここを整理しておきましょう。

「珠城りょうさんが2026年に出演した『エリザベート』=30周年ガラ・コンサート」です。

一方、宝塚歌劇団そのものでは2026年秋から花組の『エリザベート』本公演が予定されています。

花組公演は宝塚大劇場で2026年10月17日から11月22日まで、東京宝塚劇場で2026年12月19日から2027年2月7日まで。

これは珠城さんの出演公演とは別物です。

この一文を入れておくと、「珠城りょうの2026年ガラ」と「2026年花組本公演」を検索結果で見かけても混乱しにくくなりますね。


珠城りょうのトートは2018年から2026年にどう変わった?

2018年の本公演から2026年のガラ・コンサートまで、約8年。

その間には珠城さんの宝塚退団という大きな節目があり、表現方法も変化していました。

2025年12月のインタビューで珠城さんは、宝塚退団後も約4年間にわたってボイストレーニングを続けてきたと説明しています。

歌の仕事が入っていない時期もトレーニングをやめず、以前とは声を出す位置や響かせ方が変わってきたそうです。

ここで面白いのは、2018年の「男役の声」を完全に復元することだけを目指さなかった点でしょう。

宝塚を退団すれば、演じる役柄も変わります。

舞台だけでなく異なるジャンルの仕事を経験し、自分自身の声の使い方も変化していく。

そうした年月をなかったことにして2018年へ戻るのではなく、珠城さんは2018年に作ったトートを土台にしながら、「今だからできるトート」へ向かおうとしていました

私は、この考え方こそ8年後に同じ役を演じる面白さだと感じます。

「昔と同じにする」ことだけが再演ではないのですよね。

2018年の役の芯は大切にする。

でも、声も経験も感覚も8年前とは違う。

ならば、その変化を隠さず、現在の俳優として役へ持ち込む。

これは、2018年の珠城トートを壊すことではありません。

むしろ「あのとき作った役の続きを、8年後の自分でもう一度考える」ような作業だったのではないでしょうか。

2018年の珠城さんは、愛し方が分からないトートの苦悩を掘り下げました。

そして当時の舞台評には、神秘的なトートの中に、シシィへ恋焦がれる切ない表情が確かに見えていたと残されています。

その役を、退団後に声の使い方を学び直し、さまざまな俳優経験を重ねた珠城さんがもう一度表現する。

同じ曲を歌っても、同じ響きにはならないでしょう。

けれど私は、それでいいのだと思います。

むしろ時間が経ったからこそ、2018年にはなかった余白や感情を歌に乗せられる。

役は同じでも、俳優の人生は止まっていない。

ここに、OGが過去の代表役へ戻るガラ・コンサートならではの味わいがあるのではないかしら。


珠城りょうが8年後にトートへ戻った意味を考察

ここからは、本人の発言と2018年当時の舞台評を踏まえた筆者の考察です。

珠城りょうさんのトートを2018年と2026年の二つの時点から眺めると、一番興味深いのは「変わらない役」と「変わっていく俳優」が同時に存在していることだと思います。

2018年に珠城さんが考えたのは、圧倒的な力を持つ「死」が、どうして一人の女性への愛に苦しむのかという問いでした。

そこで生まれたのが、愛する方法を知らないトート。

強いから相手を自分の方法で動かそうとする。

それなのにシシィには通じない。

ついには「死である自分」そのものが、愛を阻む壁になってしまう。

とても切ない構造ですよね。

そして面白いことに、2018年の舞台評でも珠城さんのトートには、神秘的な強さと恋情をにじませる切ない表情の両方が確認されています。

私はこの一致を大切にしたいと思います。

本人が後から「こういう役を作った」と説明しているだけでなく、実際に当時の客席から見た記録にも、その感情が表れている。

これは珠城トートを読み解くうえで、かなり興味深い材料です。

一方、2026年の珠城さんは宝塚のトップスターではありません。

退団後の一人の俳優として、かつての代表役へ戻りました。

そこで「昔の男役に完全に戻らなければ」と考えるのではなく、現在身につけた発声や表現力を使おうとしていた。

私は、ここに珠城さんらしい誠実さを感じます。

思い出は、ときに昔の姿をそのまま求めたくなるものです。

ファンにとっても、2018年のトートが大切であればあるほど、「あの姿をもう一度」という思いはあるでしょう。

けれど、人は8年あれば変わります。

声も変わる。

経験も増える。

役を見る角度も変わっていく。

その変化を無理に消してしまったら、俳優として過ごしてきた8年間まで消すことになってしまいますよね。

だからこそ私は、2026年の珠城さんが2018年を完全再現するのではなく、「2018年のトートをベースにしながら今の自分で演じる」という方向を選んだことに意味があると考えています。

昔の姿を保存するのではなく、昔の役と現在の自分を再会させる。

そんな時間だったのでしょう。

そして2026年秋には、宝塚歌劇団で花組による新たな『エリザベート』が始まります。

作品そのものは、こうして次の世代へ受け継がれていきます。

2018年の珠城トートもまた、宝塚版『エリザベート』という長い歴史の中の一つの解釈です。

歴代の誰かと「どちらが正しい」と比べるより、それぞれの時代、それぞれのトップスターが「死が人を愛するとは何なのか」という同じ難問に違う答えを出していく。

そこに、この作品が何度再演されても新しく見える理由があるのかもしれませんね。


まとめ

珠城りょうさんが宝塚歌劇団の『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』本公演でトートを演じたのは、2018年の月組公演です。

宝塚大劇場では2018年8月24日~10月1日、東京宝塚劇場では10月19日~11月18日に上演され、珠城さんは月組トップスターとして黄泉の帝王トートを務めました。

2018年当時の舞台評では、神秘的な存在感や力強さだけでなく、エリザベートへ恋焦がれる切ない表情も評価されています。後年の本人インタビューで明かされた「愛し方を知らず苦悩するトート」という役作りと重ねると、珠城さんが考えた役の内面が実際の舞台にも表れていたことが見えてきます。

そして2026年、珠城さん自身が出演したのは宝塚本公演ではなく、『エリザベート TAKARAZUKA 30th スペシャル・ガラ・コンサート』でした。

なお、宝塚歌劇団では別途、2026年10月17日から花組による『エリザベート』本公演が予定されていますので、「珠城さんの2026年出演」と「2026年の宝塚本公演」は分けて理解しておきましょう。

2018年のトートをそのまま保存するのではなく、退団後に磨いた声や俳優として積み重ねた経験を持って、8年後の自分で役へ向き合った珠城さん。

「珠城りょうの『エリザベート』は何年?」への答えは2018年

けれど、その先の2026年まで追ってみると、一つの役が俳優の成長とともにどのように新しい表情を持っていくのかまで見えてきます。

長く一人の表現者を見守る楽しさって、きっとこういうところにもあるのでしょうね。


よくある質問

珠城りょうが宝塚『エリザベート』でトートを演じたのは何年?

2018年です。 月組トップスターとして『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』のトート役を務めました。

珠城りょうの2018年『エリザベート』の相手役は誰?

エリザベート役は、当時の月組トップ娘役愛希れいかさんです。2018年月組公演では、珠城さんのトートと愛希さんのシシィを軸に物語が描かれました。

珠城りょうは2026年にも『エリザベート』に出演した?

はい。ただし珠城さん自身が出演した2026年の公演は宝塚歌劇団の本公演ではなく、30周年記念スペシャル・ガラ・コンサートです。宝塚歌劇団では別に、2026年秋から花組による本公演が予定されています。

春野滋(はるのしげ)/エンタメ&スポーツ愛好家ライター

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