車いすテニスの小田凱人さん(東海理化)が、4つのギネス世界記録を達成したそうです。
ギネスワールドレコーズの公式サイトが8月18日に発表しました。
インスタグラムには、4枚のギネス認定証にかこまれて、笑顔の小田凱人さんが。
場所は、公式戦が行われるテニスコートでしょうか。
小田さんは、「これはもう、にやけてしまう…」と、一言。
いったいどういうことなのか、詳しく調べてみました。
認定されたギネス記録は4つ!!
ひとつでもめちゃくちゃ嬉しいだろうギネス記録。
今回は、なんと、4つものギネス認定証が届けられたようです。
内容は、つぎの通り。
全仏オープン車いすテニスシングルス最年少優勝者(男性)
Youngest winner of the French Open Wheelchair Men’s Singles title
グランドスラム車いすテニスシングルス最年少優勝者(男性)
Youngest winner of a Grand Slam wheelchair singles title (male)
世界ランキング1位を獲得した最年少車いすテニス選手
Youngest wheelchair tennis player to be ranked world No.1
ウィンブルドン車いすテニスシングルス最年少優勝者(男性)
Youngest winner of the Wimbledon Wheelchair Gentlemen’s Singles title
凄すぎませんか??
でも、言われてみればその通り、全部、『世界一最年少』なんです。
ギネスがやって来るのは当たり前、なんだけど。
凄いです、おめでとう、小田さん。
認定証をもらった小田さんの反応は?
小田凱人さん、4枚ものギネス認定証を受け取って、つぎのように語っていました。
「ギネス世界記録をとれるとは思っていなかったので、驚いています。
ギネス世界記録はずっと前から知っていますし、すごいと言うイメージは小学校のときからあって、誰もが知っているという印象があります。
常にお手本にさせてもらってきた国枝慎吾さんがギネス世界記録にいくつも認定されていて、記録をとるのも僕の1つの目標でもあったので、嬉しいにつきます。」
と、何とも嬉しいコメント。
そして、冷静。
いや、飛び上がって踊りだしたいぐらい嬉しいでしょうに。
大人だなあ…。
嬉しそうに認定証を眺めるインスタグラムの写真…
思う存分、にやけちゃって欲しいですね。
そして、つぎの優勝&ギネス認定証を目指して、練習しなきゃ、ですね。
小田凱人さんの経歴は?
小田凱人さんは、もともとごく普通のサッカー少年でした。
ただ、人よりも少しだけ運動神経が良く、左利きでその上、努力家でした。
小学一年の頃、サッカーがやりたくて、クラブチームを三箇所回って見学して、どのクラブチームでも、
「なかなかこういう子は出てこない。何年かに一人、出て来るか来ないかだ。」と、言われたんだそうです。
「これだけの強いシュートを左で蹴れる子は、そういない。」と。
で、その中から選んだクラブチームに入って、サッカーに打ち込んでいました。
ところが、小学三年生の時、左脚に痛みを覚え、病院に行ったら骨肉腫。
骨にできる癌です。
9歳の小田少年は癌宣告を受け、「左足に体重かけるな。車椅子に座れ。」と、車椅子に座らされ、人工股関節置換の手術を受けました。
『もう、サッカーはできない。』
『走れないし、蹴れない。』
『自分はいったい、これからどうなるんだろう。』
9歳の小田少年を、絶望と不安が取り込んでいたその時に、
「パラスポーツって知ってる?車いすに乗ってる人でないと出来ないスポーツがあるんだよ。」と、教えてくれた人がいました。
小田少年は、ユーチューブを検索しまくり、1本の動画、国枝慎吾さんの、『ロンドン・パラリンピック車いすテニス決勝戦』を見つけました。
「カッコいい、と思った。ネイマールとか、メッシとかがカッコいい、と思うのと、何も変わらない感想。車いすに乗ってて、何でこんなにカッコいいんだ、と。」
そして、小田凱人さんは車いすテニスを始めたのです。
小田凱人さんの今後は?
自分のプレーを通じて、車いすテニスをより一層盛り上げていきたいと考えています、と語る小田凱人さん。
「やっぱり年齢が過ぎちゃうとチャンスがなくなるのが最年少記録だと思います。
これが20代後半になると、目指したくても目指せない。
せっかく、今、目指せるチャンスがあるならば、積極的にそれを求めてやっていきたいと思います」
この、旺盛なチャレンジ精神が、今回のギネス認定につながったのですね。
もうじき、全米オープンが開かれます。
小田さんも、次の試合は全米!と明言しておりました。
全米の後、年明けには全豪があり、パリ・パラリンピックの年になります。
今では、骨肉腫にかかったことも、『ひとつのきっかけに過ぎない。』と語る小田さん。
小学四年生・10歳の時の『にぶんのいち成人式』で、
「車いすテニスで世界一になりたいです。そしてお父さんとお母さんに恩返しがしたいです。」
と、泣きながら発表していた小田少年は、たった7年で、こんなにも立派な青年に成長しました。
どれだけの努力と練習があったのか、想像を絶しますが、これからも、ずっと夢を追い続ける小田さん。
そんな小田選手を、ずっと応援して行きたいと思います。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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