古賀ジェレミー選手のシニア規格110mハードルの公認自己ベストは13秒40。一方、U20規格では2026年8月8日に12秒95のU20アジア新記録まで更新しています。
「古賀ジェレミー選手の自己ベストは13秒40? それとも12秒95?」「高校時代の13秒18はどう扱うの?」と、数字がいくつも出てきて迷ってしまいますよね。
結論から整理すると、一般・シニア規格の公認自己ベストが13秒40、追い風参考のシニア規格ベストが13秒18、U20規格の自己ベストが12秒95です。
しかも12秒95は、この記事を更新している2026年8月9日時点でとても新しい記録です。古賀選手は米国オレゴン州で開催されているU20世界選手権の準決勝で12秒95(+0.3)をマークし、U20アジア記録を更新。その翌日の決勝でも12秒97(+0.7)で銀メダルを獲得しました。
4月に13秒40を出してから、転倒や失格も経験し、それでも世界大会でアジア記録と銀メダルへ――。
ここでは古賀ジェレミー選手の自己ベストについて、13秒40・13秒18・13秒05・12秒95の違いを整理しながら、わずか数か月で何が起きたのかまで最新情報を交えて見ていきます。
古賀ジェレミーの自己ベストは何秒?13秒40と12秒95の違い
古賀ジェレミー選手の自己ベストを調べるとき、最も大切なのはハードルの規格を分けて考えることです。
男子110mハードルには一般・シニア規格とU20規格があり、U20ではハードルの高さが99.0cmとなります。条件が同じではないため、単純に数字だけを並べて「12秒95の方が13秒40より速いから、シニアでも自己ベストが12秒95」と考えることはできません。
主な記録を整理すると、現在は次のようになります。
記録 規格・条件 大会 意味
13秒40(-0.2) シニア規格・公認 2026年織田記念 シニア規格の公認自己ベスト
13秒18(+2.2) シニア規格・追い風参考 2025年インターハイ 公認されない参考記録
13秒07 U20規格 2025年国民スポーツ大会 当時のU20日本記録
13秒05(-0.5) U20規格 2026年U20アジア選手権 自身のU20日本記録を更新
12秒95(+0.3) U20規格 2026年U20世界選手権準決勝 U20アジア新記録
5月29日のU20アジア選手権では、古賀選手が13秒05(-0.5)をマークし、前年に自身が樹立した13秒07を0秒02更新していました。さらに8月8日のU20世界選手権準決勝では、一気に12秒95まで縮めています。
つまり、以前の記事で「13秒07がU20日本記録」と紹介されていたとしても、現在は情報が更新されています。
2026年8月9日時点では、シニア規格PBが13秒40、U20規格PBが12秒95と覚えておくと分かりやすいでしょう。
私は、この「規格を分けて見る」ことが古賀選手の実力を理解するうえでとても大切だと感じます。
数字だけなら12秒95が最も速く見えますが、シニアの高いハードルを越える13秒40にはまた別の価値があるからです。
古賀ジェレミーの13秒40はいつ?織田記念で学生歴代5位
古賀ジェレミー選手がシニア規格の公認自己ベスト13秒40を記録したのは、2026年4月29日の第60回織田幹雄記念国際陸上競技大会です。
広島広域公園で行われた男子110mハードルで、古賀選手は13秒40(-0.2)をマークして2位。それまでの自己記録13秒45を0秒05更新し、学生歴代5位となる好記録を出しました。
優勝したのは泉谷駿介選手で13秒38。
古賀選手との差は、わずか0秒02でした。
しかも古賀選手は、この春に東京高校から順天堂大学へ進学したばかり。
記録会には出場していましたが、織田記念は大学生になってから初めての主要大会で、その舞台で国内トップクラスの泉谷選手と最後まで競り合ったわけです。
これはなかなか驚かされますよね。
古賀選手はこの日のテーマについて、テンポを徐々に上げることや、身体をまっすぐ保ちながらリード脚と腕を素早く出す新しい動きに取り組んでいたと説明しています。
まだ取り組み始めた段階の技術だったにもかかわらず、レースとしてまとめて自己ベストへつなげました。
私は13秒40の価値を考えるとき、「大学1年だから速い」という年齢だけの評価では足りないと思っています。
大切なのは、シニア一線級と直接走り、新しい技術にも挑戦しながら出した13秒40だったことです。
110mハードルは、10台のハードルを越えながらスプリントの速度をできる限り落とさない競技です。
1台だけきれいに越えればいいわけではなく、踏み切り位置、抜き脚、着地、次の3歩という一連のリズムを10台にわたって高い水準でつなげなければなりません。
その難しい種目で、大学生活が始まったばかりの選手が13秒40。
古賀選手が高校時代から期待され続けてきた理由が、シニアの舞台でも数字になって表れたレースだったといえるでしょう。
なぜ13秒18が自己ベストではない?高校時代の記録を整理
「でも古賀ジェレミー選手は高校時代に13秒18を出しているのでは?」
そう思った方もいらっしゃるでしょう。
古賀選手は2025年7月、広島で開催されたインターハイの男子110mハードル決勝で13秒18をマークしています。
ただし、このときの風は+2.2mでした。
短距離や110mハードルでは、追い風が+2.0m/秒を超えると公認記録にはならず、「追い風参考記録」として扱われます。
そのため、古賀選手が実際に13秒18で走ったことは間違いありませんが、公式の自己ベスト欄には13秒18ではなく13秒40が残ります。
順天堂大学が2026年7月に公表した選手紹介でも、古賀選手の110mハードル自己ベストは13.40(-0.2)と掲載されています。
ここは記録を見るときに、とても混同しやすいところですよね。
ただ私は、追い風参考だからといって13秒18に意味がないとは思いません。
規則上は公認されなくても、シニア規格の10台を越えながら13秒18でゴールした経験そのものは、古賀選手のスピード能力を考える材料になります。
そして2026年に入ると、その「速さ」が別の形で表れ始めました。
織田記念では向かい風0.2mで13秒40。
さらにU20規格では、5月に13秒05、8月には12秒95へ。
もちろん規格が違うので直接比較はできませんが、古賀選手のスプリント速度そのものが上がっていることを考えるうえで、とても興味深い流れです。

13秒40の後に何があった?転倒と失格を経て12秒95へ
古賀ジェレミー選手の2026年シーズンを振り返ると、13秒40の自己ベストを出したあと一直線に記録を伸ばしたわけではありません。
むしろ、転倒や失格という110mハードルならではの難しさを続けて経験しています。
5月のセイコーゴールデングランプリでは、終盤まで先頭争いを演じながら9台目のハードルで転倒。その後、関東インカレも欠場しました。
それでも5月29日、香港で開催されたU20アジア選手権に出場。
男子110mハードルのU20規格で13秒05(-0.5)をマークして優勝し、前年の国民スポーツ大会で自身が出していた13秒07を0秒02更新するU20日本新記録を樹立しました。
ところが、6月13日の日本選手権でも順調にはいきません。
予選で勢いよく飛び出したものの、5台目で抜き脚の左脚を強くぶつけてバランスを崩し、規定通りにすべてのハードルを越えられなかったため失格となりました。
古賀選手はこのとき、以前より速度が出るようになり、その速さをハードリングで処理し切れなかった趣旨の振り返りをしています。
この言葉は、古賀選手の現在地を見るうえでとても興味深いと思うんです。
普通は「速く走れるようになる=すべて良いこと」と考えてしまいますよね。
しかし110mハードルでは、走る速度が上がればハードルに到達するタイミングまで変わります。
以前の速度ならちょうど良かった踏み切り位置へ、ほんの少し早く到達してしまう。
するとハードルとの距離が詰まり、抜き脚をぶつけたり、着地後の3歩が乱れたりする可能性が出てきます。
つまり古賀選手には、走力の成長にハードリング技術を追いつかせる必要が生まれていたと考えられるのです。
そして、その答えの一つが8月の世界大会で見えてきました。
U20世界選手権の110mハードルで、古賀選手は予選を13秒54で通過。
準決勝では大きくタイムを縮め、12秒95(+0.3)のU20アジア新記録をマークしました。
従来のU20アジア記録12秒96を上回るタイムです。
わずか2か月ほど前の5月29日に13秒05でU20日本記録を更新したばかりでしたから、そこからさらに0秒10縮めたことになります。
そして日本時間8月9日の決勝では12秒97(+0.7)。
スタートから前へ出て、中盤で米国選手に先行を許したものの、最後まで2位争いを制して銀メダルを獲得しました。
4月の13秒40だけを見て「これからどう伸びるか」と予想する段階は、もう過ぎたのかもしれません。
実際に古賀選手は、その後の数か月で失敗を経験し、それを乗り越えながら世界大会の表彰台まで進んだのです。
古賀ジェレミーの13秒40はどれくらいすごい?
シニア規格の13秒40がどのくらいの記録なのかを見るなら、まず学生歴代5位のタイムだったという事実が分かりやすいでしょう。
それを大学1年生の4月に出したことが、大きなポイントです。
しかも同じレースでは泉谷駿介選手が13秒38で優勝し、差は0秒02。
古賀選手にとって、国内トップ選手が遠く離れた存在ではなく、実際に同じレースで競り合える距離にいることを示した一戦でした。
また順天堂大学には、村竹ラシッド選手や泉谷選手ら日本男子ハードル界のトップレベルにつながる環境があります。
古賀選手も織田記念前に村竹選手らと練習し、大きな差を見せつけられながらも、そこから学べるものを吸収したいという姿勢を示していました。
若い選手を見ていると、こうした「すぐ近くに世界基準がある環境」は大きいのではないかしら、と感じます。
もちろんトップ選手の動きをそのままコピーすれば速くなるほど、陸上競技は単純ではありません。
身体の大きさ、脚の長さ、筋力、得意なピッチは一人ひとり違います。
大切なのは、村竹選手や泉谷選手をお手本にしながらも、古賀ジェレミー選手自身のスピードに合ったハードリングを作ることなのでしょう。
そして2026年の一連のレースを見ると、この課題がかなりはっきり見えてきます。
4月は新しい技術を試しながら13秒40。
5月のセイコーGGPは9台目で転倒。
6月の日本選手権は5台目のミスから失格。
ところが8月のU20世界選手権では、準決勝12秒95、決勝12秒97と、速いタイムを2レース続けてまとめています。
規格は違うものの、私はこの「2本続けて高い水準で走れた」ことに注目しています。
ハードルは一発だけなら、好条件や勢いがうまくかみ合って大きな記録が出ることもあります。
でも世界大会では予選、準決勝、決勝と勝ち上がらなければなりません。
その中でアジア新を出し、翌日の決勝でも12秒97で銀メダル。
これは古賀選手が、ただ「速い高校生だった選手」から、国際大会で結果を残せる若手ハードラーへ進んでいることを示した大会だったのではないでしょうか。
古賀ジェレミーの今後は?13秒40更新の鍵は「速さをさばく技術」
ここからは、確認できた事実をもとにした私なりの考察です。
古賀ジェレミー選手を今後見るうえで最も面白いポイントは、私は「シニア規格の13秒40をいつ更新するか」そのものより、上がったスピードを高いハードルでも安定して処理できるかだと考えています。
6月の日本選手権で古賀選手は、自分の身体が想定以上の速さで動き、その速度をうまくさばけなかった趣旨の振り返りをしました。
一見すると失格という苦い結果ですが、競技者としては少し違う見方もできます。
「速さが足りなくて届かない」という課題ではなく、「速くなった身体に技術を合わせる」という課題へ変わったからです。
これは私には、成長の途中だからこそ起きている難しさのように映ります。
もちろん、だからすぐシニア規格でも13秒1台や12秒台を出せる、と断定することはできません。
U20規格とシニア規格ではハードルの高さが違いますし、12秒95をそのまま一般規格へ換算することもできません。
ただ、5月の13秒05から8月の12秒95へ進み、U20世界選手権決勝でも12秒97をそろえた事実を見ると、少なくともスプリント能力とU20規格でのハードリングが大きく前進していることは確かでしょう。
次に注目したいのは、この進化がシニア規格へどうつながるかです。
私は今後、単発の自己ベストだけでなく、13秒4台を安定して出せるのか、その水準が13秒3台へ移っていくのかを見たいと思っています。
強い選手ほど「最高の1本」だけではなく、多少条件が悪かったり小さなミスがあったりしても一定以上のタイムでまとめられます。
そしてもう一つ大切なのが、失敗した後の修正力です。
2026年の古賀選手は、セイコーGGPで転倒し、日本選手権でも失格しました。
それだけを切り取れば、ハードリングの不安定さが目につきます。
ところが、その後に世界大会でU20アジア新と銀メダルを獲得しました。
私はここに、記録以上の成長を感じます。
110mハードルでは、速くなればなるほどハードルとの距離感はシビアになります。
だから必要なのは「怖がって安全に越える」ことでも、「勢いだけで突っ込む」ことでもありません。
増した速度を保ちながら、自分の踏み切りと着地を10台にわたって再現すること。
もし古賀選手がU20世界選手権で見せたスピードと安定感を、より高いシニア規格でも再現できるようになれば、13秒40という自己ベストが次に動く瞬間はますます楽しみになりますよね。
まとめ|古賀ジェレミーの自己ベストは13秒40、U20では12秒95
古賀ジェレミー選手のシニア規格110mハードルの公認自己ベストは13秒40(-0.2)です。
2026年4月29日の織田記念で記録し、それまでの13秒45を0秒05更新。大学1年生ながら学生歴代5位となり、13秒38で優勝した泉谷駿介選手に0秒02差まで迫りました。
高校3年だった2025年インターハイでは13秒18を出していますが、+2.2mの追い風参考だったため、公認自己ベストにはなりません。
一方、U20規格では記録が大きく更新されています。
2025年国スポで13秒07、2026年5月29日のU20アジア選手権で13秒05(-0.5)へ更新。そして2026年8月8日のU20世界選手権準決勝では12秒95(+0.3)のU20アジア新記録を樹立しました。
翌8月9日の決勝でも12秒97(+0.7)をマークし、U20世界選手権銀メダルを獲得しています。
4月の13秒40からわずか数か月。
その間には9台目での転倒も、日本選手権での失格もありました。
それでも世界大会ではアジア新記録までたどり着いた――この流れを見ると、古賀ジェレミー選手の13秒40は「完成された記録」というより、シニアのトップレベルへ入っていく途中で刻んだ一つの重要な通過点だったように感じます。
次に注目したいのは、U20規格で示した12秒95のスピードを、シニア規格の10台でもどこまで生かせるか。
数字を追うたびに成長の過程まで見えてくるところが、古賀ジェレミー選手を応援したくなる魅力なのかもしれませんね。
よくある質問
古賀ジェレミーの110mハードル自己ベストは何秒?
シニア規格の公認自己ベストは13秒40(-0.2)です。2026年4月29日の織田記念で記録し、当時の学生歴代5位となりました。
古賀ジェレミーの12秒95は何の記録?
2026年8月8日のU20世界選手権準決勝で記録した、U20規格110mハードルの12秒95(+0.3)です。U20アジア新記録となりました。シニア規格とはハードルの高さが異なるため、13秒40とは別の自己ベストとして扱います。
古賀ジェレミーの13秒07と13秒05はどう違う?
13秒07は2025年国民スポーツ大会で出した当時のU20日本記録です。その後、2026年5月29日のU20アジア選手権で13秒05(-0.5)へ更新し、さらに8月のU20世界選手権で12秒95まで縮めました。
春野滋(はるのしげ)/エンタメ&スポーツ愛好家ライター


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