日向亘は『仮面ライダーリバイス』で何役?エビルとの関係を解説

明るい光と深い影を背景に同じ青年の二つの横顔が向き合う一人二役のイメージ 俳優・女優:な行

日向亘が演じるのは五十嵐大二とカゲロウで、大二は仮面ライダーライブ、カゲロウは仮面ライダーエビルに変身します。

2021年10月10日には、謎のライダーだったエビルの正体が、大二から生まれた悪魔・カゲロウであると発表されました。当時17歳だった日向さんのコメントを軸に二役の違いを整理し、後半では第26話・第44話の重要な展開にも触れます。

日向亘は何役?大二・カゲロウとライブ・エビルの関係

日向亘さんの役どころは、五十嵐家の次男・五十嵐大二と、その内側に生まれた悪魔・カゲロウです。同じ俳優が演じていますが、物語の中では異なる意思を持つ存在として描かれます。

役名と変身後の名前が入り交じると、初めて調べる方には少し分かりにくいですよね。まずは次の対応を押さえると、人物紹介も各話の説明も読みやすくなります。

日向亘さんが演じる役物語での位置づけ基本となる変身先
五十嵐大二主人公・五十嵐一輝の弟。政府特務機関フェニックスに所属仮面ライダーライブ
カゲロウ大二から生まれ、大二の身体を使って行動する悪魔仮面ライダーエビル

東映の仮面ライダー図鑑では、大二は20歳と紹介されています。正体発表時の日向さん本人は17歳ですから、「高校生が演じている」という話と、登場人物が高校生であるかどうかは分けて受け取りたいところです。

大二の兄・一輝を演じるのは前田拳太郎さんです。大二は兄と仲がよい一方で、兄のいない場所で自分の力を認められたいという思いを抱えていました。

努力してフェニックスの分隊長に選ばれても、実戦ではリバイスドライバーを使えず、人々を守る仮面ライダーになる夢も兄に先を越されてしまいます。大二の経歴をたどると、カゲロウが力を強める前から、自立したい気持ちと自信の揺らぎがあったことが分かります。

東映の五十嵐大二の人物紹介でも、この兄への思いと変身をめぐる挫折が、身体を乗っ取られる経緯につながっています。

私が大切だと感じるのは、大二が最初から兄を嫌っていたわけではない点です。親しさと競争心が同居しているからこそ、その葛藤は単純な兄弟げんかでは片づけられません。

また、「日向亘さんはリバイスでエビル役」とだけ覚えている方もいらっしゃるでしょう。実際には大二としての歩みも長く描かれるため、エビルの正体とライブの変身者を一緒に押さえると、作品で担った役割の広さが見えてきます。


エビルの正体はいつ判明?第5話の登場と2021年10月10日の発表

エビルの初登場は2021年10月3日放送の第5話で、正体が明らかになったのは翌週10月10日放送の第6話です。初めて姿を見せた回と、誰が変身していたのか分かった回は異なります。

第5話『世直しライダー!裏切り者は誰だ!?』の終盤に登場したのは、黒を基調とした謎のライダーでした。コウモリをモチーフとする姿と荒々しい戦い方が、正体の分からない不穏さを印象づけます。

続く第6話のタイトルは『エビルの正体!衝撃のショータイム!?』。ここでエビルが、大二そのものではなく、大二から生まれた悪魔・カゲロウの変身した姿であると判明しました。

テレビ朝日の2021年10月10日付ニュースによると、正体が伏せられていた時期には、SNSでもエビルが誰なのかをめぐる考察が盛り上がっていたそうです。ただし、この紹介から分かるのは考察が話題になったことであり、個々の予想の多さや賛否の割合までは分かりません。

発表では、日向さんが当時17歳の現役高校生であることも紹介されました。現役高校生俳優が仮面ライダーに変身するのは、『仮面ライダーゴースト』以来6年ぶりとされています。

日向さん自身は、大二が恐怖を乗り越えて変身する展開を想像していたところ、台本を読んで悪魔のほうが先に変身すると知り、驚いたと説明しています。二つの人格を演じることは聞いていても、登場のタイミングまでは予想外だったのですね。

正体発表と本人のコメントは、テレビ朝日の2021年10月10日公式ニュースに掲載されています。

この発表の面白さは、謎が一つ解けると同時に、別の疑問が生まれるところにあると思います。変身者が分かっても、大二は自分の身体を取り戻せるのか、兄は弟の中にいる相手とどう向き合うのかという問題は残ります。

「新しい敵の名前が分かった」という情報だけでは、当時の驚きは伝わりきりません。主人公の家族の内側に対立の原因があったことが、その後の物語を見る視点を変えた発表でした。


大二は闇堕ちした?カゲロウとの違いと日向亘の演じ分け

序盤のエビル登場は、大二本人が悪事を選んだという説明ではありません。日向さんは正体発表時、大二に宿る悪魔が身体を使って行動しており、二人は別人格だと説明しています。

ここでいう「闇堕ち」は、味方だった人物が敵側へ転じるような変化を指す言葉です。大二の姿で敵対的な行動をしていても、それを大二自身の意思と決めつけると、カゲロウという役の存在を見落としてしまいます。

一方、物語後半には大二自身の判断で家族や仲間と衝突する展開があります。序盤の乗っ取りと、その後の本人の選択は、場面ごとに区別して考える必要があります。

第5話は「大二を装うカゲロウ」を演じていた

日向さんが語った第5話の難しさは、カゲロウをはっきり別人に見せることではありませんでした。台本では大二のふりをするカゲロウとされており、視聴者が少し違和感を覚える程度に調整する必要があったそうです。

この設定には、演技と物語の仕掛けが重なる面白さがあります。大きく変えすぎれば正体が早く分かり、変化が伝わらなければ、後から振り返る手がかりが薄くなるからです。

ただし、本人がそのような調整を意図したことと、映像の中でどの瞬間にどう実現したかは別の話です。本稿では出演者コメントに基づき、「正体を隠しながら違いを伝える課題があった」と整理します。

そのうえで筆者としては、第5話を正体判明後に振り返る価値は高いと考えます。初見では大二の変化として受け取った場面を、再見ではカゲロウの振る舞いとして読み直せるためです。

カゲロウのメイクには大二の約3倍の時間

外見づくりでは、カラーコンタクト、アイライン、ノーズシャドウ、リップなどが使われました。日向さんは、カゲロウのメイクには大二の約3倍の時間がかかると明かしています。

これは撮影全体や準備全体が3倍だったという意味ではなく、本人が比較したメイク時間の話です。数字の対象を押さえると、役を切り替えるためにどこへ手間がかけられていたのかが伝わります。

日向さんによれば、見た目だけでなく性格や戦闘スタイルも異なるため、大二にはない芝居やアクションが必要でした。本人はその難しさとともに、新しい役を任されたやりがいも語っています。

メイクを「悪役らしく見せる飾り」とだけ捉えるのは、少しもったいない気がします。同じ顔を持つ二人を視聴者が理解する助けになり、場面ごとに誰の意思が表に出ているのかを伝える要素にもなるからです。

※画像はAIによるイメージ

第26話では言葉の目的にも違いがある

第26話の別れについて、東映の公式あとがきは、大二が感謝を伝え、カゲロウが突き放す言葉で応じるやり取りを紹介しています。あとがきの執筆者は、その強い言葉に優しさが含まれている可能性を読み取っています。

ここは、互いを大切にしていると読める場面です。ただし、カゲロウの感情を一つに断定せず、率直な感謝と素直にならない応答が並んでいるところに注目したいと思います。

第5話では、カゲロウが周囲に正体を悟らせないことが場面の条件でした。第26話では相手が誰かは分かっており、その相手に何を伝え、何を直接言わないかが焦点になります。

この比較は、声の高さや沈黙の長さを評価するものではありません。資料に記された設定と言葉の役割を比べるだけでも、日向さんに求められた二役の課題が、物語の進行とともに変わっていたことが見えてきます。

また、東映の第27話ページ内「第26話 あとがき」には、衣装とメイクを替えての撮影に加え、アフレコでもライブとエビルを演じ分けたことが記されています。

変身前の芝居と変身後の声がつながる一方、ライダーの身体表現にはスーツアクターや演出も関わります。日向さんの挑戦を知ることと、場面を作る複数の担い手に目を向けることは、どちらも大切にしたいですね。


ライブへの初変身とカゲロウの復活は何話?三つの節目

ライブへの初変身は第10話、カゲロウとの対決は第26話、復活とエビリティライブの誕生は第44話です。ここからは正体発表後の補足として、大二の変身と二人の関係を時系列でたどります。

第10話:大二自身がライブへ初変身

2021年11月14日放送の第10話『兄と弟、信じる心』で、大二は仮面ライダーライブに初変身します。使用するのはツーサイドライバーとバットバイスタンプです。

東映の仮面ライダーライブの紹介では、ライブガンによる銃撃と華麗な動作を組み合わせた戦い方が説明されています。エビルとの差は、名前や配色に加えて、戦闘の見せ方にもあるのですね。

この回の重要な点は、大二自身が人々を守るために変身することです。先に悪魔が変身したという正体発表時の意外性に対して、ここでは本人の意思で力を使う段階へ進みます。

役名を調べている方は、エビルの初登場からライブの初変身までに時間があることも覚えておくと混乱しません。二つの姿が最初から同時に紹介されたわけではなく、物語の順序そのものが大二の状況を伝えています。

第26話:対決の末にホーリーライブへ

2022年3月13日放送の第26話は、『対決!決別!?闇と光の結末』です。大二とカゲロウは身体の主をめぐって対決し、勝利した大二がホーリーライブへ変身します。

ここでカゲロウは一度姿を消します。ただ、東映の公式あとがきでは、大二には一輝とバイスのようにカゲロウと共に生きたい思いがあったと説明されています。

そのため、対決の結果だけを見て、邪魔な存在を退けた喜びの場面と理解するのは十分ではありません。力を得ることと相手を失うことが重なる、複雑な節目です。

筆者としては、この段階の変身には「強くなった後に何が残るのか」という問いが含まれていると考えます。勝敗がついても人物の問題がすべて解決するわけではなく、その後の大二を追う理由が残されているからです。

第44話:門田ヒロミの訴えからカゲロウへの呼びかけへ

2022年7月17日放送の第44話『全身全霊をかけて、決断の行方』では、門田ヒロミの訴えが大二を動かし、カゲロウに助けを求める言葉につながります。復活したカゲロウと大二は、二人の融合フォームであるエビリティライブへと至ります。

ここで欠かせないのが、小松準弥さん演じるヒロミの働きです。東映の第44話あとがきは、ヒロミが自らの変身を通じて、人は変われるという思いを大二に伝えたと説明しています。

大二は一人で考えを改めたのでも、カゲロウが脈絡なく戻ってきたのでもありません。ヒロミの行動を受けて大二が弱さを言葉にし、その呼びかけにカゲロウが応じるという順序があります。

私は、この順序を押さえると、ヒロミの役割がよく分かると感じます。大二の代わりに答えを決めるのではなく、大二自身が助けを求められる状態へ働きかけているのです。

なお、エビリティライブはエビルの別名ではありません。カゲロウが変身するエビルと、大二とカゲロウの関係を踏まえて誕生した融合フォームは、名前を分けて理解する必要があります。

東映の第45話ページ内「第44話 あとがき」では、ヒロミが転機を担ったことと、エビリティライブが二人の融合フォームであることが明記されています。

その後の大二は、フェニックスに代わる組織ブルーバードの一員として活動します。カゲロウとの関係も敵対した当初のままではなく、信頼を築いた先の歩みへ続いていきます。


エビリティライブは最初から予定されていた?制作背景から読む二役の到達点

エビリティライブの誕生は、シリーズ前半の打ち合わせの時点では予定されていませんでした。東映の第44話あとがきによると、当初はカゲロウを乗り越えて打ち破ることが大二の成長のゴールでしたが、作品の主題を問い直す中で、悪魔との融合へと到達点が見直されたそうです。

ここで「最初から何も決まっていなかった」と広げて受け取るのは正確ではありません。公式に説明されているのは、特定の打ち合わせ時点での予定と、その後に大二の結末が再検討されたという制作上の経緯です。

この背景を知ると、第26話と第44話をどうつなぐかが、作り手にとっても重要な課題だったと分かります。あとがきでは、復活を描くにあたり、第26話での決意や戦いを否定しないことが重視されたと説明されています。

筆者としては、ここに日向さんの役どころを考えるうえでの大切な視点があると思います。二役は固定された「善い本人と悪い分身」を示すためだけに存在するのではなく、物語が進むにつれて互いの意味を変えていく役なのです。

三つの回を「誰に向けた言葉か」で比べる

第5話では、カゲロウは周囲に対して大二として振る舞います。第26話では大二とカゲロウが互いに言葉を向け、第44話ではヒロミから大二への訴えが、大二からカゲロウへの呼びかけにつながります。

このように並べると、二人の関係は本人たちだけで完結していません。正体を隠す場面では周囲の認識が関わり、再び結びつく場面ではヒロミという第三者の行動が関わっています。

私には、ここが二役の物語を読み解くうえで見落としたくない点に思えます。同じ顔の二人だけを比較するよりも、その場にいる誰が関係を動かしたのかを追うことで、家族や仲間の役割まで見えてくるからです。

また、この見方なら、確認していない声色や目線を想像で評価する必要がありません。場面の相手と言葉の目的に着目することで、公式資料から確認できる範囲でも、物語の構造を具体的に比較できます。


一輝とバイスとの違いは?日向亘の二役を振り返るポイント

一輝とバイスは異なる姿の二者として関係を築く一方、大二とカゲロウは同じ身体を使う存在です。一輝を前田拳太郎さん、バイスの声を木村昴さんが担当する組み合わせと比べると、日向さんの二役では、誰の意思が行動になっているのかが物語の理解に直結します。

私は、大二とカゲロウの見どころを、外見の落差だけで評価するのは惜しいと感じます。第5話の正体を隠す条件、第26話の別れ、第44話で他者の助けを受け入れる転機では、同じ二人でも場面が求めるものが異なるためです。

これから見返すなら、メイクの違いに加えて、言葉を向ける相手と、その場で何を伝えようとしているかに目を向けるとよさそうです。声や間の具体的な評価は映像で確かめながら行うことで、資料から得た理解と、ご自身が受け取る演技の印象を丁寧につなげられます。

日向亘さんは『仮面ライダーリバイス』で、大二とカゲロウを演じました。2021年10月10日のエビルの正体発表を出発点に、ライブへの初変身、対決、ヒロミの訴えを経た再会までたどると、一人二役が作品の中で担った変化を、より具体的に受け取れるのではないでしょうか。

資料と確認範囲

本稿は、テレビ朝日の2021年10月10日付公式ニュース、東映の仮面ライダー図鑑、および第27話・第45話ページに掲載された前話のあとがきをもとに構成しています。放送日、ニュースの公表日、あとがきが扱う話数は区別しました。

第5話・第26話の映像を今回あらためて再視聴したうえでの演技評ではなく、出演者コメントと制作側の説明に基づく役柄・物語構造の解説です。独自取材や確認できない執筆実績は付記せず、制作側の解釈と筆者の考察を分けて記しています。

春野滋|エンタメ&スポーツ愛好家ライター

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