岩井仁さん(いわいまことさん)は、11月30日にNHK「プロフェッショナル」に出演し、密着取材されました。
新幹線や瀬戸大橋の安全に不可欠な部品、さらには、原子炉制御シリンダーなどを作ってきた、国宝級の腕前を持つ『旋盤職人』です。
今回は、NHK【プロフェッショナル】が、当代屈指の旋盤職人の、仕事に対するこだわりと、精密で奥深い物語に、スポットを当てます。
そして、そんな岩井仁さんの年収は、いったいいくらぐらいなのでしょうか?
いろいろ気になったので、調べてみました。
岩井仁はなぜ当代屈指の旋盤職人に?
「プロフェッショナル」で紹介された、岩井仁(いわいまこと)さんは旋盤職人です。
岩井仁(いわいまこと)のプロフィール・経歴
名前: 岩井 仁 ( いわい まこと )
生まれ: 1936年頃
出身地: 東京都大田区南蒲田生まれ
会社の所在地と概要
有限会社岩井製作所
所在地 大田区南蒲田1-5-18
連絡先 03-3733-1726
1968年(昭和43年)設立
岩井仁の経歴
岩井家は、お父さまの代から、この土地で板金業を営んでいました。
岩井さんは「若いころは職人を継ぐつもりはなかった」そうです。
それは、宵越しの金はもたない典型的な江戸っ子気質の、お父さまが一因。
苦労し通しのお母さまから、いつも「お願いだから、勤め人になってくれ」と言われていたそうです。
お母さまの頼みをきいて、一度は会社員となりましたが、しかし、やはり職人の子、やがて職人の血が騒ぎ、方向転換をしたそうです。
そうして、岩井仁さんは、旋盤ひとつを購入して、腕ひとつで稼げる金属加工の世界に入ったそうです。
1970年代初頭のことだったそうです。
1968年(昭和43年)有限会社岩井製作所設立、岩井さん32歳でした。
旋盤職人の年収は?
岩井仁さんの年収、の前に、旋盤職人の一般的な平均年収って、いくらぐらいなのでしょうか。
求人の給与情報から、調べてみました。
旋盤工の年収は、4分の3ぐらいの求人が、400万円台~300万円台なんだそうです。
平均よりやや低めの年収・・・といったところでしょうか。
ただ、600万円台の年収という求人も8%ぐらいあるので、技術や資格次第で稼げる仕事なのかもしれません。
求人の給与情報ですので、岩井さんのように、独立・企業した旋盤職人の年収は含まれていません。
発注してくる企業次第、経営している会社の状況次第、といったところでしょうか。
たいへん厳しい世の中です。
この収入に加えて、旋盤職人の仕事は非常にハードで、精密な加工をやり遂げるだけの集中力や緻密さも必要です。
何事も、ひとつのことをやり遂げようと思ったら、簡単ではありませんね。
旋盤職人になるには?
職業能力開発校やポリテクセンターなどや、工業高校を卒業して、メーカーなどに就職して旋盤工になるケースが多いらしいです。
また、工業系の知識がなくても、旋盤工見習いとして現場で知識を覚えることからスタートしても、旋盤工になれます。
企業によっては旋盤工を養成する研修を実施しているらしいです。
学歴や経験以上に、精密な加工をやり遂げるだけの集中力や緻密さが必要です。
大雑把な性格の人は、なかなか苦労するらしいです。
岩井仁のような、人間国宝級の旋盤職人はどのくらいの年収?
このようにたいへん厳しい職業ですが、岩井さんは別のインタビューで、ご自身の仕事のことを、
「土日もなく働いて食うや食わずでいて誰がやる?」と語っています。
高い技術を求められ、クオリティの高い製品を作っていても、上述した年収よりちょっと上、・・・ぐらいなのかも知れません。
会社の年商などは、調べましたが、分かりませんでした。
岩井仁のとくいわざは?何を作った?
岩井さんの得意とする技術は、超高精度シリンダーの製作だそうです。
新幹線の車体揺れを制御する装置に使われる超高精度シリンダーや、瀬戸大橋の吊橋ワイヤーの制御装置、原子炉の制御用超高精度シリンダー。
とくに、原子炉の制御用シリンダーに最も強く求められるのは製品の精度で、内径は100分の2ミリメートルを超える誤差は許されない、という世界です。
精度にばらつきがあると、原子炉の制御棒の作動がばらつくことになってしまい、原子炉の信頼性にも、地域にくらす何十万人という人々の命にまで影響します。
岩井さんは、この仕事を頼まれたとき、あまりのプレッシャーで失敗する夢を見て、夜中に目覚めたこともあったそうです。
番組では、もっとつっこんで取材していると思いますので、見るのがとても楽しみですね。
岩井仁のプロフィール・経歴・年収の情報、まとめ
シリンダーって、何?
そう思った人も、多いのではないでしょうか。
金属でできた試験管のような長い筒状のいれものの中に油などを入れて、入れ物の内側にぴっっったり収まる金属の長い棒を入れ、内側の金属棒がピストン運動をするような物です。(油圧シリンダー)
岩井さんは、特に、この内側に入れる棒を100分の2ミリ以下の誤差で作ります。
中に入れた油は、もちろん絶対に漏れません。
ピストンの両側から加わる力を制御して、揺れないようにします。
新幹線に乗ったことありますか?
新幹線って、ものすごい高速で走っているのに、ほとんど揺れませんよね。
新幹線の揺れ防止のために、岩井さんが作った油圧シリンダーが使用されています。
世界にも誇れるような、スゴ腕の技術を持った岩井さん。
この国は、もっとこういう技術を持ってる人を、もっと大切にすべきだと思いました。
NHK【プロフェッショナル】が、どういう切り口で岩井さんの仕事に迫るのか、楽しみにしたいと思います。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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