机龍之介選手のクラウドファンディングは、2026年7月31日に終了し、221人から5,785,011円を集め、目標300万円の192%を達成しました。
世界トップを目指す海外遠征や専門スタッフとのチーム体制を強化するための挑戦で、第一目標を超えた後のネクストゴールも達成。2026年9月20日現在は、すでに「資金を集める段階」から「支援を競技環境の強化へつなげる段階」に移っています。
机龍之介のクラウドファンディング結果は?578万円・221人で終了
まず、今回のクラウドファンディングが最終的にどうなったのか、確定している結果から整理しましょう。
CAMPFIREで実施された正式なプロジェクト名は、「【机龍之介】泣き虫龍ちゃん、スカッシュ世界一への大航海!ROAD to 2028」です。
募集は2026年7月4日にスタートし、7月31日に終了しました。CAMPFIREに掲載されている最終結果は次の通りです。
- 募集期間:2026年7月4日~7月31日
- 第一目標金額:3,000,000円
- 最終支援総額:5,785,011円
- 達成率:192%
- 支援者数:221人
- 実施方式:All-In方式
All-In方式とは、目標額に達したかどうかにかかわらず、集まった支援金を受け取ってプロジェクトを実施する方式です。
今回の場合は第一目標をクリアしただけでなく、最終的には目標額を2,785,011円上回る結果になりました。
ここは以前の記事から最も大きく更新しておきたいところです。
募集期間中の記事であれば「300万円を目指しています」と書けますが、2026年9月現在はもう募集が終わっています。
したがって現在は、「どれだけ集まるのか」ではなく、「578万円余りが集まり、その資金で何を目指しているのか」を見る段階なのですね。
ネクストゴールも募集最終日前に達成
第一目標達成後には、さらなる競技環境の充実を目指してネクストゴールが設定されました。
7月30日の活動報告では、ネクストゴール設定から24時間もたたないうちに達成間近になったことが伝えられ、7月31日朝にはネクストゴール達成が報告されています。
そして最終的には5,785,011円まで伸びました。
221人という支援者数にも目を向けたいですね。
私は、この数字は単なる「578万円の資金調達」とは少し違う意味を持つと感じています。
スカッシュという競技で世界を目指す一人の日本人選手に、200人を超える人が直接支援したということだからです。
机選手はこのプロジェクトで、世界一への挑戦を「大航海」にたとえ、応援する人たちを同じ船に乗る仲間として表現してきました。
そう考えると、今回得たものは競技資金だけではなく、2028年までの挑戦を一緒に追いかけてくれる支援者とのつながりでもあるのでしょう。
机龍之介はクラウドファンディングで何を目指した?
今回のクラウドファンディングの目的は、単に「海外大会へ行くための旅費を集めること」ではありません。
大きな目的は、海外を拠点にプロツアーを戦いながら、コーチやトレーナーなどとチームで世界上位を狙える競技環境をつくることです。
CAMPFIREでは、集まった支援金の用途として、海外遠征費、滞在費、コーチ・トレーナー帯同費、トレーニング環境整備費、リターン制作費、CAMPFIRE手数料などが示されています。
ここで混同しないようにしたい数字があります。
クラウドファンディングの第一目標300万円と、年間約2,000万円という数字は別物です。
300万円は今回のクラウドファンディングで設定された第一目標。一方の約2,000万円は、机選手側が海外を拠点としてチームで活動する場合に必要だと試算した年間活動資金です。
「578万円も集まったなら、もう十分なのでは?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、机選手が描いている競技環境の規模から見ると、今回の5,785,011円はゴールというより、世界トップへ挑む体制を本格化させるための大きな一歩と理解した方が実態に近いでしょう。
なぜ年間約2,000万円もの活動費が必要なの?
海外を拠点に世界のトップを目指すには、選手本人の航空券や宿泊費だけでなく、継続的なトレーニング環境やスタッフの帯同なども必要になります。
机選手側は7月29日の活動報告で、海外拠点でチームとして活動する場合、年間約2,000万円の活動資金が必要との試算を示していました。
スカッシュのプロ選手は、一つのリーグの同じ会場でシーズンを戦い続けるわけではありません。
大会ごとに移動しながら試合を重ねるため、「試合そのもの」だけではなく、移動先でも良い状態を再現できる環境づくりが重要になります。
この点が、今回のクラウドファンディングを読み解く鍵だと私は感じました。
「遠征費が足りないから助けてほしい」という単純な構図ではないのです。
すでに世界で戦っている選手が、さらに上へ行くために競技環境そのものをアップグレードする。
今回の578万円余りは、そのための資金として集められたものなのですね。

なぜ世界47位の机龍之介に「チーム化」が必要なの?
では、なぜ机龍之介選手は今、ここまで競技環境を変えようとしているのでしょうか。
その背景には、すでに「世界へ挑戦する段階」を越え、世界上位へ食い込むことを目指す段階まで来ていることがあります。
机選手は1997年8月13日生まれ、神奈川県横浜市出身。
ダイナムに所属し、全日本選手権では8回優勝。2016年から2025年までのプロツアーでは11回の優勝実績があり、ROAD TO 2028では2025年5月時点の世界ランキング47位、日本人男子1位と紹介されています。
つまり、これから初めて海外へ出る選手ではありません。
すでに日本をベースにしながら海外プロツアーを経験し、世界47位まで上がった選手なのです。
だからこそ今回のテーマは、「世界で通用するか」ではなく、「47位からトップ20、トップ10へ近づくために何を変えるのか」にあります。
PSAツアーでは一大会の結果だけでなく継続的な遠征が重要
ここでスカッシュを普段あまり見ない方にも、少しだけ背景をお話ししましょう。
プロスカッシュでは国際大会を転戦し、その積み重ねの中で世界ランキングを争っていきます。
そのため、一度だけ海外で良い試合をすること以上に、複数の大会を戦いながらパフォーマンスを維持することが大切になります。
机選手のクラウドファンディングの法人向けリターンにも、2026年9月から2027年8月までのプロツアーについて「年間10試合程度」との記載があります。
年間を通して海外大会へ出場するなら、競技力だけでなく、移動、睡眠、食事、疲労回復、トレーニング、試合分析などを連続して管理しなければなりません。
ここに「チームで戦う」という発想が出てくるわけですね。
スタッフ帯同の価値は「改善の速度」にある
専門スタッフがいる意味を、単に「練習を見てもらえるから」と考えると少しもったいない気がします。
大切なのは、大会と大会の間で修正するスピードを高められることではないでしょうか。
試合を分析する。
課題を見つける。
次戦までに戦術や身体の状態を調整する。
そして次の試合で実践し、また分析する。
世界を転戦する環境では、この循環をどれだけ精度高く回せるかが重要になってきます。
机選手側も、世界上位へ進むには現状のままでは限界があるとの認識を示し、海外での環境強化を打ち出しています。
私はここに、今回のクラウドファンディングならではの意味があると思うのです。
まだ実績のない選手が「いつか世界へ行きたい」と資金を募ったのではありません。
すでに世界47位まで到達した選手が、そこから先にある壁を越えるために環境へ投資した。
この順序は、とても重要ではないかしら。
机龍之介のクラファンのリターンは?Tシャツから企業協賛まで
今回のクラウドファンディングでは、応援だけのコースからオリジナルグッズ、レッスン、企業向け協賛まで、幅広いリターンが設定されました。
たとえば3,000円のお礼メッセージコースでは、希望者の名前を公式ウェブサイトに掲載する内容が用意されました。
5,000円ではオリジナルロゴのステッカー、10,000円では名前と一言コメントを公式サイトに掲載する「全力応援コース」なども設定されています。
さらに、机選手自身が制作に関わったオリジナルブランドの半袖TシャツやロングTシャツも登場しました。
机選手は服好きとしても知られ、サイズ感や生地、ロゴの見せ方などにもこだわったことがプロジェクト内で説明されています。
単に「支援のお礼としてグッズを送る」のではなく、本人の興味や個性までリターンへ落とし込んでいるところが面白いですよね。
NOTO DRYを使ったTシャツも用意
リターンには「NOTO DRY」を使用したオリジナルTシャツも用意されました。
世界を目指す自分自身への支援を募りながら、日本国内にも目を向けた企画を組み込んだ形です。
また、高額のリターンでは、少人数のプライベートレッスンやコラボイベント開催権、企業ロゴを試合着・練習着へ掲載する協賛メニューなども設定されました。
たとえば法人向けには、2026年9月から2027年8月まで、日本代表としての試合を除くプロツアーの試合着または練習着へ企業ロゴを掲出する内容が用意されています。
ここは、今回のプロジェクトを考えるうえで意外に重要だと思います。
個人ファンから数千円単位の応援を集めるだけではなく、クラウドファンディングを企業との新しい接点にもしているからです。
支援者を増やすことと、将来のスポンサー候補に活動を知ってもらうこと。
その二つを一つのプロジェクトの中で進めていると考えると、今回のクラファンが単発の資金集めだけではないことが見えてきます。

578万円の支援は2026年アジア大会と2028年ロサンゼルス五輪へどうつながる?
机龍之介選手が競技環境を大きく変えようとしている理由は、これから迎える二つの大舞台にあります。
ROAD TO 2028で掲げられている目標は、2026年愛知・名古屋アジア競技大会での金メダル、2028年ロサンゼルス五輪でのメダル、そして世界ランキングトップ10入りです。
特に2028年ロサンゼルス五輪は、スカッシュ界にとって歴史的な大会です。
スカッシュがオリンピック競技として初めて実施される予定だからです。
机選手にとっても、日本のスカッシュ界にとっても、大きな節目になる大会ですよね。
だからこそ、五輪直前になって慌てて環境を変えるのではなく、2026年から世界上位を狙う体制へ移行していく必要があるのでしょう。
ダイナムの支援があるのになぜクラウドファンディング?
「机選手はダイナム所属なのに、なぜクラウドファンディングが必要なの?」という疑問もあるかもしれません。
ここも整理しておきましょう。
机選手はダイナムに所属する企業アスリートです。
ダイナムは2014年12月から日本スカッシュ協会のオフィシャルパートナーを継続しており、競技の普及や大会への協賛なども行っています。
今回のクラウドファンディングは、「所属企業からまったく支援を受けていないため競技を続けられない」という話ではありません。
むしろ、企業に所属して競技を続けながら、世界トップを狙うために必要となる追加的な環境をつくる資金を広く募ったと見るのが適切でしょう。
ダイナム代表取締役の保坂明さんもプロジェクトに応援コメントを寄せ、机選手が会社員として所属しながら海外プロツアーへ参戦していることや、世界ランキング最高47位、日本ランキング1位という実績に触れています。
所属企業による支援、個人の努力、専門スタッフ、そしてクラウドファンディングによる支援。
世界を目指す競技者を一つの資金源だけで支えるのではなく、複数の支援を組み合わせていく形が見えてきます。
これは、今回のプロジェクトを見るうえで大切なポイントだと私は思います。
机龍之介のクラウドファンディング結果をどう見る?今後を考察
ここからは、スポーツファンとして長く選手たちを追いかけてきた筆者なりの考察です。
今回のクラウドファンディングで私が最も注目したいのは、「目標300万円を達成した」という結果そのものより、その先の578万円まで支援が広がったことです。
7月29日の時点で第一目標を突破し、その後ネクストゴールを設定。最終日の7月31日にはネクストゴールも達成し、最終的に5,785,011円、221人まで伸びました。
募集終盤で支援が大きく伸びたことからも、「世界一への大航海」というストーリーが一定数の人に届いたことは数字から読み取れます。
ただし、クラウドファンディングの成功と競技成績の成功は、もちろん同じではありません。
ここは分けて考える必要があります。
本当に重要なのは「578万円を集めた後」
むしろスポーツ記事として今後注目したいのは、ここからです。
集まった資金によって遠征、トレーニング、スタッフ帯同などの環境がどの程度変わり、それが国際大会でのパフォーマンスへどう結びつくのか。
クラウドファンディングの価値を競技面から判断するなら、支援総額ではなく支援後の変化まで見届ける必要があります。
私は特に、コンディションの安定と大会間の修正力に注目したいと思っています。
海外を転戦すると、試合のたびに環境が変わります。
自分一人ですべてを抱えれば、試合をすることに加えて移動や食事、身体のケア、次の対戦への準備まで本人が考えなければなりません。
そこを専門スタッフと分担できれば、選手本人が「勝つために必要なこと」へ使える時間とエネルギーを増やせる可能性があります。
もちろん、チーム体制を整えれば必ずランキングが上がるというものではありません。
相手も世界のトップ選手ですし、スポーツに保証された結果などありませんものね。
それでも、机選手が日本をベースに世界47位まで進んだうえで「さらに上へ行くには環境を変える必要がある」と判断したことには重みがあります。
300万円→578万円→年間2,000万円から見える「次の課題」
もう一つ、数字を並べると興味深いことが見えてきます。
第一目標は300万円。
最終支援額は約578万円。
一方、海外拠点でチーム活動をするために必要だと机選手側が試算した年間活動資金は約2,000万円です。
つまり、クラウドファンディングは大きな成功を収めましたが、年間活動をクラファンだけでまかなう設計ではないことも数字から分かります。
ここに、今回のプロジェクトを単なる「寄付募集」として見ない方がよい理由があります。
クラウドファンディングによってファンを増やす。
活動を広く知ってもらう。
企業との接点をつくる。
その実績を次のスポンサー獲得につなげる。
そして競技成績を上げ、さらに支援を呼び込む。
私は、この循環を作れるかどうかこそ、机選手の「ROAD TO 2028」におけるもう一つの勝負だと考えています。
今回の法人向けリターンに試合着へのロゴ掲出やコラボイベントが用意されたことも、その視点で見ると興味深いですよね。
578万円を集めて終わるクラウドファンディングではなく、2028年まで支援の輪を広げる入口にできるか。
そこが今後の注目ポイントではないでしょうか。
「泣き虫龍ちゃん」という原点も支援を集めた理由の一つか
今回の正式プロジェクト名には「泣き虫龍ちゃん」という、少し意外な言葉が入っています。
机選手は5歳ごろからスカッシュを始め、幼い頃は負けず嫌いで、ポイントを失うだけでも泣いてしまうような少年だったと振り返っています。
その少年が17歳で全日本選手権を初制覇し、2014年から2018年には5連覇。その後も2021年から2023年まで優勝し、計8回の全日本タイトルを積み重ねました。プロツアーでも2016年から2025年までに11勝を記録しています。
今回の記事では人物史を長く語る必要はありません。
ただ、「なぜ221人が応援したのか」を考えるうえでは、この歩みも無関係ではないと思うのです。
完成されたスターが資金を募ったというより、泣いていた少年が長い時間をかけて日本のトップになり、今度は世界の頂点へ挑もうとしている。
その過程を「大航海」として共有したからこそ、支援する側にも「続きを見届けたい」という気持ちが生まれたのかもしれません。
これは数字だけでは測れない、スポーツのクラウドファンディングならではの力ですよね。
まとめ|机龍之介のクラウドファンディングは578万円・192%で終了
机龍之介選手のクラウドファンディング「【机龍之介】泣き虫龍ちゃん、スカッシュ世界一への大航海!ROAD to 2028」は、2026年7月4日から7月31日までCAMPFIREで実施されました。
第一目標300万円に対し、最終支援総額は5,785,011円、達成率192%、支援者数221人。第一目標達成後に設定されたネクストゴールも達成しています。
支援金は海外遠征費や滞在費、コーチ・トレーナー帯同費、トレーニング環境整備費などに活用する計画が示されました。
ただし、海外を拠点にチームで活動するための年間約2,000万円という試算と、今回集まった約578万円は別の数字です。
この違いを押さえておくと、今回のクラウドファンディングの意味がぐっと分かりやすくなります。
目標は、2026年愛知・名古屋アジア競技大会の金メダル、2028年ロサンゼルス五輪のメダル、そして世界ランキングトップ10。
世界47位までたどり着いた机選手が、そこからさらに上へ進むための「チームづくり」に、多くの人が資金を託したプロジェクトだったと言えるでしょう。
そして2026年9月現在、クラウドファンディングそのものはすでに終了しています。
これから見るべきなのは達成率ではなく、221人から託された5,785,011円を含む支援が、机選手の競技環境と結果をどう変えていくのかです。
個人的には、そこまで追いかけて初めて、このクラウドファンディングの本当の成果が見えてくるのではないかしらと思っています。
よくある質問
机龍之介のクラウドファンディングはいくら集まった?
最終支援総額は5,785,011円です。
第一目標は3,000,000円で、達成率は192%。221人が支援し、2026年7月31日に募集を終了しました。
机龍之介のクラウドファンディングは現在も支援できる?
今回の「【机龍之介】泣き虫龍ちゃん、スカッシュ世界一への大航海!ROAD to 2028」の募集は、2026年7月31日で終了しています。
2026年9月20日現在、CAMPFIRE上でも終了済みと表示されています。募集期間中の情報と間違えないよう注意してください。
集まった支援金は何に使われる?
CAMPFIREでは、海外遠征費、滞在費、コーチ・トレーナー帯同費、トレーニング環境整備費、リターン制作費、CAMPFIRE手数料などに使用する予定と説明されています。
机選手側は、海外を拠点にチームで世界トップを目指す場合の年間活動資金を約2,000万円と試算しており、今回のクラウドファンディングはその競技環境を強化する取り組みの一つと位置づけられます。
※クラウドファンディングはすでに終了しています。リターンの発送・提供時期や今後の活動状況については、プロジェクトの活動報告など最新の公式発表をご確認ください。
春野滋


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