机龍之介(つくえ・りゅうのすけ)選手は、公式競技プロフィールで継続して使われ、本人も命名の経緯を語っていることから本名とみてよいでしょう。母親が8歳上の兄・伸之介さんに合わせて名付け、『大菩薩峠』は由来ではありません。
「机」という珍しい名字と「龍之介」という印象的な名前ですが、そこには文学作品から取ったのではなく、兄弟のつながりを感じさせる温かな家族のエピソードがありました。
「机龍之介って本当に本名なの?」「机は何と読むの?」「小説『大菩薩峠』の机竜之助が由来なのかしら?」と気になった方も多いのではないでしょうか。
結論を先に整理すると、本名:机龍之介とみてよい/読み方:つくえ・りゅうのすけ/命名:母親/由来:兄・伸之介さんに合わせた/『大菩薩峠』:直接の由来ではない、となります。
なかでも重要なのが、2021年7月13日にニッポン放送で公開された机選手本人のインタビューです。
今回はこの本人発言を中心に、日本オリンピック委員会(JOC)や日本スカッシュ協会(JSA)などで確認できる公式情報も重ねながら、机龍之介選手の本名・読み方・名前の由来を丁寧にひも解いていきます。
机龍之介は本名?読み方と公式プロフィールを確認
「机 龍之介」は本名とみてよく、読み方は「つくえ・りゅうのすけ」です。
ただし、戸籍そのものが一般公開されているわけではありません。そのため第三者である筆者が「戸籍上の本名である」と100%断定するのではなく、複数の公式競技プロフィールで同じ氏名が使われ、本人自身も母親による命名の経緯を説明しているという根拠から判断するのが正確でしょう。
日本オリンピック委員会が掲載している2018年ジャカルタ・パレンバンアジア大会のプロフィールには、「机 龍之介(つくえ りゅうのすけ)」と記載されています。
そこには1997年8月13日生まれ、神奈川県出身、身長175cm・体重63kg、当時は順天堂大学3年という情報も掲載されていました。
さらに現在のJOCのアスリートプロフィールでも、氏名は「机 龍之介」、英字表記は「TSUKUE Ryunosuke」。1997年8月13日生まれ、最終学歴は順天堂大学、所属先はダイナムと確認できます。
つまり「机龍之介」という名前は、最近になってプロ選手として使い始めた活動名というわけではありません。
そして本名と考えるうえで、公式プロフィール以上に興味深い材料が本人自身の「名付けられた経緯」の説明です。
2021年7月13日にニッポン放送「ことばのチカラ ~成功へのターニングポイント~」に登場した机選手は、母親が「龍之介」と名付けたことや、8歳上の兄・伸之介さんとの関係まで具体的に明かしています。
芸名や競技用の登録名について話しているのではなく、「母親が自分をどう名付けたか」という出生時のエピソードを本人が説明しているわけですね。
そのため、公式プロフィールで実名として一貫して使用されていることと、本人が命名経緯を語っていること。この2点から「机龍之介」が本名とみてよいというのが、現時点で最も慎重かつ自然な結論です。
珍しい名字と名前がきれいにつながっているので、「もしかしてスポーツ選手としての登録名?」と思ってしまいますが、調べてみると家族の歴史につながるお名前だったのですよ。
机龍之介の名前の由来は?母親が兄・伸之介さんに合わせて命名
「龍之介」という名前を付けたのは母親で、8歳上の兄・伸之介さんに合わせて、呼びやすい名前を考えたことが由来です。
この部分は推測ではなく、2021年7月13日のニッポン放送で机選手本人が説明しています。
机選手には8歳年上の兄がおり、その名前は伸之介(しんのすけ)さんです。
母親は兄の「伸之介」という名前に合い、呼びやすい弟の名前を考え、その結果として「龍之介」になったそうです。
本人の説明からは、何か壮大な意味を込めて長期間考え抜いたというより、兄との響きや呼びやすさを大切にしながら自然に決まった様子が伝わってきます。
要点を整理すると、
- 兄は8歳年上の伸之介さん
- 「龍之介」を名付けたのは母親
- 兄の「伸之介」に合わせて呼びやすい名前を考えた
- 文学作品『大菩薩峠』を意識した命名ではなかった
という経緯です。
「伸之介」と「龍之介」。
こうして兄弟の名前を並べると、なるほど、とても自然な組み合わせに感じられますよね。

さらに興味深いのは、兄・伸之介さんが「名前の由来」だけでなく、龍之介選手のスカッシュ人生にも深く関わっていることです。
2019年3月22日に取材された大塚製薬の「EVERY SWEAT」では、龍之介選手が5歳でスカッシュを始めたこと、8歳離れた兄・伸之介さんには全日本での優勝経験があり、その兄の背中を追って成長したことが紹介されています。
日本スカッシュ協会の選手紹介でも、机選手が競技を始めたきっかけについて両親と兄の影響が記されています。
2026年に机選手自身が立ち上げた活動でも、先にスカッシュをしていた兄を追うように、5歳からラケットを握ったという歩みが紹介されています。
ここに、机龍之介選手のお名前を知るうえでとても面白い一本の線が見えてきます。
母親は兄・伸之介さんに合わせて「龍之介」と名付け、その龍之介少年は兄を追うようにスカッシュを始めた。
名前にも競技人生にも、同じ「兄」が登場するのです。
私はここが、単なる珍しい名前の豆知識では終わらない、机選手らしい家族の物語だと感じました。
もちろん、その後に日本のトップ選手まで成長したのは龍之介選手本人の努力によるものです。それでも、その最初の入口に家族、とりわけ兄の存在があったと知ると、「伸之介」と「龍之介」という二つの名前がいっそう温かく感じられるのではないかしら。
『大菩薩峠』の机竜之助が名前の由来?本人の答えは「違う」
机龍之介選手の名前は、小説『大菩薩峠』の登場人物「机竜之助」から付けられたものではありません。
これは「そんな偶然があるの?」と驚いてしまうお話ですよね。
中里介山の長編小説『大菩薩峠』には、机竜之助という人物が登場します。
一方、スカッシュ選手は机龍之介。
「机」という名字が同じで、「竜之助」と「龍之介」という名前も非常によく似ています。
これだけ重なれば、「ご両親が『大菩薩峠』から名前を取ったのでは?」と考えるのも無理はありません。
ところが、本人が語った命名の経緯は違いました。
2021年7月13日のニッポン放送で机選手が説明したところによると、名付け親である母親は『大菩薩峠』のことを知らなかったそうです。
母親が考えたのは、8歳上の兄「伸之介」に合わせて呼びやすい名前。
そこで「龍之介」となったわけです。
さらに面白いのが、祖父についてのエピソードです。
机選手によれば、祖父は『大菩薩峠』が好きだったそうです。
つまり家族の中に作品を知っている人はいたものの、実際に龍之介という名前を付けた母親は作品を知らなかった。そのため、『大菩薩峠』から取った名前と説明するのは本人の証言と一致しません。
偶然とはいえ、なかなか出来すぎた一致ですよね。
名字が「机」で、兄の「伸之介」に合わせて弟を「龍之介」と命名したところ、結果的に有名な文学作品を連想させるフルネームになったのです。

この点は、検索するときに特に注意したいところでしょう。
「机龍之介」と「机竜之助」が似ているという事実と、「小説から名付けられた」という推測は別物です。
本人が命名者である母親について具体的に説明している以上、現時点では「『大菩薩峠』との類似はあるが、命名の直接的な由来ではない」と整理するのが適切です。
珍しいお名前だからこそ、もっとドラマチックな由来を想像してしまいます。
けれど実際は、「お兄ちゃんの名前に合わせて、呼びやすい名前を」という家族らしい発想から生まれていた。この意外な素朴さも、机龍之介というお名前の魅力なのかもしれませんね。
「机」という名字は珍しい?本人も親戚以外では会っていないと説明
「机(つくえ)」という名字については、机龍之介選手本人も珍しさを感じていることが分かります。
2021年のニッポン放送では名前についての話題の中で、同じ「机」という名字の人には、親戚以外では会ったことがないという趣旨の経験を語っています。
もちろん、これは「日本全国に机姓が何人いるか」を示す統計ではありません。
名字の人数や全国順位については民間の名字データベースもありますが、集計方法や更新時期によって数字が変わる可能性があります。そのため、ここでは「全国に○人」「全国○位」といった数字を無理に断定しないほうが誠実でしょう。
確実に言えるのは、机選手自身が、親戚以外で同じ名字の人に会ったことがないという経験を語っていることです。
家具を表す「机」は毎日のように使う身近な言葉なのに、それが「つくえ」という読みの名字になると急に珍しく感じますよね。
しかもフルネームになると「机龍之介」。
さらに文学好きの方なら『大菩薩峠』の「机竜之助」まで思い浮かべるでしょう。
筆者としては、名字の珍しさ+「龍之介」という印象的な響き+文学作品との偶然の類似という三つの要素が重なっていることこそ、「机龍之介は本名?」と検索したくなる大きな理由だと考えています。
ただ、名前の珍しさだけで終わらせてしまうのは少しもったいないのです。
その名前を付けるきっかけになった兄・伸之介さんが、龍之介選手の競技人生の入口にもいた――。そこまで知って初めて、机龍之介という名前の背景が立体的に見えてくるように思います。
机龍之介の名前と兄の存在は、スカッシュ人生にどうつながった?
ここからは、確認できた事実を踏まえた筆者の考察です。
私が机龍之介選手のお名前を調べて最も印象に残ったのは、「兄に合わせて付けられた名前」と「兄を追って始めた競技」が重なっていることでした。
これは本人が「名前と競技人生を結び付けて考えている」と発言した、という意味ではありません。
あくまで、複数の本人発言や公式プロフィールを並べてみたときに見えてくる、筆者なりの人物像です。
机選手は5歳ごろからスカッシュを始めています。
8歳上の伸之介さんには全日本での優勝経験があり、大塚製薬の2019年の取材でも、龍之介選手が兄の背中を追って成長していったことが紹介されています。
そして龍之介選手自身も2014年、17歳3か月で全日本スカッシュ選手権の最年少優勝を達成しました。
日本スカッシュ協会の選手紹介では、2014年から2018年までの5連覇を含む全日本選手権通算8回の優勝が紹介されています。
現在の本人公式サイトでも、全日本選手権優勝8回、プロツアー優勝11回、2025年には世界ランキング47位に到達した実績が掲載されています。
ただ、この記事は「机龍之介という名前」がテーマですから、戦績を細かく追う必要はないでしょう。
ここで大切なのは、兄に合わせて名付けられた弟が、その兄の背中を追って始めた競技で日本を代表する選手になったというつながりです。
これは後から作られたきれいな物語ではありません。
「母親が兄・伸之介さんに合わせて龍之介と名付けた」という本人の説明と、「5歳から兄の影響を受けてスカッシュを始めた」という競技歴。それぞれ別々に確認できる事実を並べると、自然に浮かび上がってくる関係なのです。
私は、この事実と解釈を分けて見ることが大切だと思っています。
事実として確認できるのは、兄の名前が伸之介であること、母親がそれに合わせて龍之介と名付けたこと、そして兄の影響を受けてスカッシュを始めたこと。
そこから「名前と競技人生の両方に兄とのつながりがある」と感じる部分は、筆者としての解釈です。
けれど、この二つを知ってから机選手を見ると、「珍しい名前の有名選手」という印象だけではなくなりますよね。
2026年9月現在、机選手は29歳。JOCの最新プロフィールではダイナム所属で、愛知・名古屋アジア大会の男子個人と男子団体への出場が予定されています。
日本スカッシュ協会が2026年3月22日に発表した男子代表派遣選手は、机龍之介選手、遠藤共峻選手、林尚輝選手、Makino Ren選手の4人でした。
また、2026年9月14日付の男子PSA世界ランキングでは机選手は55位。自己最高位は47位です。
さらにJOCが大会開幕日の9月19日に掲載したコメントでは、机選手が5月のけがからリハビリを経てコンディションを上げてきたことや、2028年ロサンゼルスオリンピックにつながる重要な大会として愛知・名古屋アジア大会に臨んでいることが伝えられています。
名前について調べていたはずなのに、気が付けば世界を目指すスカッシュ選手の歩みにたどり着く。
それもまた、「机龍之介」という一度見たら忘れにくい名前が持っている力なのかもしれません。
2028年ロサンゼルスオリンピックではスカッシュが実施競技に加わりますから、これから初めて机選手の名前を目にする方も増えていくでしょう。
そのとき「『大菩薩峠』から取った名前なんでしょう?」で終わらず、実は兄・伸之介さんに合わせて母親が付けた名前だったと知っていると、少し親しみを持って応援できそうですよね。
まとめ|机龍之介は本名とみてよく、名前の由来は兄・伸之介さん
机龍之介選手は、公式競技プロフィールで継続して同じ氏名が使用され、本人自身も母親による命名経緯を説明していることから、「机 龍之介」が本名とみてよいでしょう。読み方は「つくえ・りゅうのすけ」です。
「龍之介」と名付けたのは母親で、8歳上の兄・伸之介さんに合わせ、呼びやすい名前を考えたことが由来でした。
一方、『大菩薩峠』に登場する「机竜之助」と非常によく似ていますが、本人によれば、名付けた母親は『大菩薩峠』を知らなかったとのこと。したがって文学作品を直接の命名由来とするのは適切ではありません。
そして私が何より興味深く感じたのは、兄に合わせて付けられた「龍之介」という名前と、兄の背中を追って始まったスカッシュが、一人の選手の歩みの中で重なっていることです。
珍しい名前の向こう側に、こんな家族のつながりがあったのですね。
よくある質問
机龍之介は本名ですか?
「机 龍之介」が本名とみてよいでしょう。
戸籍が公開されているわけではないため断定は避けるべきですが、JOCなどの公式競技プロフィールで継続して同じ氏名が使用され、本人自身も母親に名付けられた経緯を具体的に説明しています。
机龍之介の読み方は?
「つくえ・りゅうのすけ」と読みます。
2018年ジャカルタ・パレンバンアジア大会のJOCプロフィールにも「机 龍之介(つくえ りゅうのすけ)」と掲載されています。
机龍之介の名前は『大菩薩峠』が由来ですか?
『大菩薩峠』が直接の命名由来ではありません。
2021年7月13日のニッポン放送で本人が、名付けた母親は『大菩薩峠』を知らず、8歳上の兄・伸之介さんに合わせて呼びやすい名前を考えた結果、「龍之介」になったと説明しています。


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