日下尚の出身地と経歴は?レスリングを始めたきっかけから現在まで

日下尚選手は香川県高松市出身で、3歳から高松クラブでレスリングを始めましたが、具体的な開始理由は公表されていません。

高松北高校、日本体育大学、三恵海運を経て、2024年パリ五輪の男子グレコローマンスタイル77kg級で金メダルを獲得。2025年4月からはマルハン北日本カンパニーに所属し、2026年も現役選手として世界の頂点を目指しています。

日下尚の出身地と経歴は?

日下尚(くさか・なお)選手の出身地は、香川県高松市です。2000年11月28日生まれで、男子レスリングのグレコローマンスタイル77kg級を主戦場としています。

2024年8月7日には、パリオリンピックの同階級で金メダルを獲得しました。

まずは、高松市でレスリングを始めてから現在に至るまでの経歴を、主な転機に絞って確認しましょう。

年 所属・年代 主な出来事
2000年 香川県高松市 11月28日生まれ
3歳 高松クラブ レスリングを始める
中学生時代 高松市内 レスリングと並行して相撲にも取り組む
2017年 高松北高校2年 JOC杯カデット76kg級優勝、世界カデット選手権5位
2018年 高松北高校3年 全国高校生グレコローマン選手権71kg級優勝、全日本選手権3位
2019年 日本体育大学1年 全日本選抜選手権、全日本選手権で優勝
2022年 日本体育大学4年 U-23世界選手権3位、全日本学生選手権連覇
2023年 三恵海運 世界選手権77kg級銅メダル、パリ五輪代表内定
2024年 三恵海運 アジア選手権優勝、パリ五輪金メダル
2025年 マルハン北日本 全日本選抜優勝、世界選手権銀メダル
2026年 マルハン北日本 全日本選抜2連覇、愛知・名古屋アジア大会代表内定

中学生時代に通った学校については、今回参照した主要な公式プロフィールでは明確な学校名を確認できませんでした。そのため、本記事では推測による中学校名の記載を避けています。

日下尚の基本プロフィール

  • 名前:日下尚(くさか なお)
  • 生年月日:2000年11月28日
  • 出身地:香川県高松市
  • 身長:172cm
  • 出身高校:香川県立高松北高校
  • 出身大学:日本体育大学
  • 競技:レスリング
  • 種目:男子グレコローマンスタイル
  • 出場階級:77kg級
  • 現在の所属:株式会社マルハン北日本カンパニー
  • 以前の所属:三恵海運株式会社
  • 主な実績:2024年パリオリンピック金メダル
  • 愛称:相撲レスラー

所属先が2025年9月25日に公表したプロフィールでは、身長172cm、体重77kgと紹介されています。ただし、77kgは日下選手の出場階級でもあり、日常的な体重は調整時期によって変動する可能性があります。

グレコローマンスタイルとは、相手の腰より下を攻撃に使えないレスリングです。脚を直接つかめないため、上半身の組み手や押し合い、投げ、重心の位置が勝敗を左右します。

大きな力で押すだけの競技に見えるかもしれませんが、相手の姿勢や力の方向を瞬時に読む繊細さも必要です。日下選手が相撲で学んだ押しを生かせた背景には、上半身を中心に攻防するという共通点がありました。


日下尚が3歳でレスリングを始めた理由は公表されている?

日下尚選手がレスリングを始めた具体的な理由は、公表されていません。判明しているのは、3歳から高松クラブで競技を始めたことです。

日本レスリング協会や現在の所属先など、2026年8月までに確認できる主な公表資料には、「誰に勧められたのか」「家族がレスリング経験者だったのか」といった直接的なきっかけは記載されていません。

そのため、両親の勧めや家族の影響だったと断定することはできません。

3歳という年齢を考えると、本人が将来の競技人生を見据えて入門を決めたというより、幼い日下選手がレスリングに触れられる環境が身近にあったと見るのが自然でしょう。

ただし、これは開始年齢から考えられる一般的な見方にすぎません。ご本人やご家族が語った理由ではないため、事実とは分けて受け取る必要があります。

「始めた理由」を知りたくて検索した方にとって、非公表という答えは少し物足りなく感じられるかもしれませんね。

それでも、確認できない心温まる家族物語を付け加えるより、開始年齢とクラブ名は判明している一方、動機は明らかになっていないと正直に伝えることが、日下選手の経歴を正確に知るうえで大切だと私は考えます。

中学時代の相撲が「相撲レスラー」の原点

日下選手は幼少期から続けていたレスリングに加え、中学生時代には相撲にも取り組み、全国大会を経験しました。

相撲で学んだ「おっつけ」や「ハズ押し」をレスリングに応用していることから、「相撲レスラー」という愛称でも知られています。

おっつけとは、相手の腕の内側などへ自分の腕を当て、脇を締めながら相手の上体を起こしたり、動きを制限したりする技術です。

ハズ押しは、相手の脇の下付近へ手を当て、下から上へ力を加える押し方を指します。相手の姿勢を高くすることで、次の攻撃へつなげやすくなるのですね。

2024年9月13日、日下選手は大相撲秋場所の中継にゲストとして出演しました。その際、相撲の基本となる下から上への押しが外国人選手に有効で、相手が嫌がる反応を見せるという趣旨の説明をしています。

また、パリ五輪を控えた2024年2月には佐渡ケ嶽部屋を訪れ、相撲の動きを体へ入れ直すために稽古しました。

これは「昔、相撲をしていた」というだけの懐かしい経歴ではありません。オリンピック直前にも相撲の感覚を磨き、レスリングの実戦で使える形へ整えていたことが分かります。

※画像はAIによるイメージ

もちろん、相撲の技だけでオリンピックに勝ったわけではありません。幼少期から積み重ねたレスリングの技術、体力、試合経験という土台があってこそ、相撲由来の動きが世界で通用する武器になったのでしょう。


日下尚は高松北高校と日本体育大学でどう成長した?

日下尚選手は地元の香川県立高松北高校から日本体育大学へ進み、高校で全国優勝、大学1年で全日本の主要2大会を制しました。

高校2年だった2017年には、JOC杯カデットの部76kg級で優勝。同年の全国高校生グレコローマン選手権74kg級で2位、世界カデット選手権76kg級で5位に入りました。

高校3年の2018年には、全国高校生グレコローマン選手権71kg級で優勝。アジア・ジュニア選手権で3位となり、シニア選手も出場する全日本選手権でも3位に食い込みました。

高校生の段階で全日本選手権の表彰台に立ったことから、すでに国内トップ選手と競える力を備えていたことが分かります。

日本体育大学1年で国内シニアの頂点へ

2019年に日本体育大学へ進学すると、1年目から全日本選抜選手権と全日本選手権で優勝しました。

一方、同年のU-23世界選手権では5位、2020年のアジア選手権でも5位でした。国内タイトルを獲得した日下選手でも、国際大会ではすぐに表彰台へ届いたわけではありません。

2021年には全日本大学グレコローマン選手権と全日本学生選手権で優勝しましたが、全日本選抜選手権と全日本選手権ではいずれも2位となりました。

大学4年だった2022年には全日本学生選手権を連覇し、U-23世界選手権で3位。全日本選手権では前年に続いて2位という結果でした。

細かな成績は年表へ集約できますが、ここで見逃せないのは、大学1年で全日本王者になった後も、国内外で勝ち切れない時期があったことです。

パリ五輪の金メダルだけを見ると、幼い頃から順調に勝ち続けたように映るかもしれません。しかし実際には、国内優勝、国際大会5位、全日本2位、U-23世界選手権3位と、異なる結果を受け止めながら力を蓄えていました。

私は、こうした「一度勝った後の時間」にこそ、選手の経歴を知る意味があると感じます。若くして頂点に立っても、そこが完成ではなく、押し戻されながら次の強さを作っていったのですね。


日下尚は世界選手権からパリ五輪金へどう進んだ?

日本体育大学を卒業した日下尚選手は、2023年に三恵海運へ入社。同年の世界選手権で銅メダルを獲得し、パリ五輪代表に内定しました。

セルビア・ベオグラードで開催された2023年世界選手権では、男子グレコローマンスタイル77kg級の準決勝まで進出しました。

準決勝では、キルギスの世界王者アクジョル・マフムドフ選手に5-7で敗れましたが、その後の3位決定戦を制して銅メダルを獲得しています。

当時の日本レスリング協会の選考規定では、オリンピック実施階級の世界選手権メダリストがパリ大会代表に内定する仕組みでした。日下選手にとって、この銅メダルが初の五輪出場を決める大きな一歩になりました。

2024年アジア選手権でマフムドフに勝利

2024年4月のアジア選手権では、前年の世界選手権準決勝で敗れたマフムドフ選手と決勝で再び対戦し、勝利しました。

わずか約7か月前に5-7で敗れた世界王者を破っての優勝です。パリ五輪を前に、日下選手が世界一を狙える位置まで来たことを、結果で示した一戦でした。

過去の敗戦と再戦での勝利を並べてみると、日下選手の強みが単なる勢いや力任せではないことが見えてきます。

一度負けた相手と再び向き合い、今度は勝利する。その修正力も、長い経歴の中で培われた大切な強さなのでしょう。

2024年8月7日にパリ五輪金メダル

2024年8月7日、日下選手はパリオリンピック男子グレコローマンスタイル77kg級決勝で、カザフスタンのデメウ・ジャドラエフ選手に勝利しました。

初出場のオリンピックで金メダルを獲得し、前日に60kg級を制した文田健一郎選手に続いて表彰台の中央に立っています。

日本男子グレコローマンが一つのオリンピックで2個の金メダルを獲得したのは、1964年東京大会以来60年ぶりでした。

さらに日下選手は、当時の日本男子レスリングにおいて、フリースタイルとグレコローマンを通じた五輪金メダリストの中で最も重い階級を制した選手となりました。

日本男子レスリングが実績を積み重ねてきた軽量級だけでなく、77kg級でも世界一になった点は大きな意味を持ちます。

相手の懐へ入り、下から押し上げ、前へ圧力をかける日下選手の形が、世界最高峰の舞台でも通用したのです。

香川県出身者初の五輪個人種目メダリスト

香川県は日下選手について、夏季・冬季を通じて県出身者初のオリンピック個人種目メダリストと説明しています。

香川県は2024年に新設した県民栄誉賞の第1号を日下選手へ授与。高松市も同年9月17日に市民栄誉賞を贈りました。

さらに、日下選手は2024年秋の褒章で紫綬褒章を受章しています。

高松市で3歳からレスリングを始めた選手が、個人種目で香川県の五輪史を切り開いたことになります。地元で競技を続けた少年の歩みが、地域にとっても新しい記録になったのですね。


日下尚の現在の所属と2025・2026年の成績は?

日下尚選手は2025年4月から株式会社マルハン北日本カンパニーに所属しています。

2023年から2024年までは三恵海運株式会社に在籍していましたが、同社を退社した後、マルハン北日本カンパニーと所属契約を結びました。

日本レスリング協会の選手紹介でも、2026年8月現在の所属先としてマルハン北日本カンパニーが掲載されています。

ホリプロの公式サイトにも日下選手のプロフィールがあります。ただし、プロフィールページが掲載されていることだけを根拠に、競技上の所属先や、すべての活動に関する窓口と断定することはできません。

また、JOCのパリ2024選手プロフィールに三恵海運と書かれているのは、五輪開催時点の所属情報です。選手の所属先を調べる際には、プロフィールがいつの情報なのかを確認する必要があります。

2025年世界選手権は銀メダル

日下選手は2025年6月の全日本選抜選手権で、櫻庭功大選手との決勝を制して優勝しました。

試合後には、泥臭く勝つという原点へ戻り、自分のレスリングスタイルを再認識してマットに立ったという趣旨を語っています。

2025年9月19日、クロアチア・ザグレブで行われた世界選手権77kg級決勝では、パリ五輪銅メダリストのマルハス・アモヤン選手と対戦しました。

日下選手はテクニカルスペリオリティーで敗れ、世界選手権初優勝には届かなかったものの、銀メダルを獲得しました。

所属先が同年9月25日に公表したコメントでは、僅差の敗戦ではなく、相手の戦略にはめられた完敗だったと振り返っています。

そして、自分はまだ最強ではないと実感し、課題と伸びしろが明確になったとして、体力づくりから取り組み直す考えを示しました。

ドイツ・ブンデスリーガで実戦経験を積み、外国人選手への対応力を磨く方針も明らかにしています。

2026年全日本選抜を6-3で制して2連覇

2026年5月、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館で全日本選抜選手権が開催されました。

日下選手は77kg級決勝で堀北一咲望選手と対戦。前へ圧力をかけながら得点を重ね、6-3で勝利して大会2連覇を果たしました。

この優勝により、2026年愛知・名古屋アジア大会の日本代表に内定しています。

2026年8月時点で公表されている大会日程では、男子グレコローマン77kg級は10月1日に名古屋市稲永スポーツセンターで実施される予定です。将来の日程や会場は変更される可能性があるため、観戦前には大会公式情報をご確認ください。

世界選手権決勝で完敗を認めた翌年に、国内選考を勝ち抜いて代表権を得たことは、再出発が結果へ表れた一つの材料といえます。

ただし、国内優勝だけで世界選手権における課題をすべて克服したとは判断できません。海外の有力選手を相手にした試合で、どのような変化を見せるのかが次の焦点になります。


日下尚の経歴から見える強さと今後を考察

日下尚選手の国際舞台における変化を考えるうえで、2023年、2024年、2025年の3試合は重要です。

  • 2023年世界選手権:マフムドフ選手に5-7で敗戦
  • 2024年アジア選手権:マフムドフ選手との再戦に勝利
  • 2025年世界選手権:アモヤン選手の戦略にはまり完敗

2023年から2024年にかけては、前年に敗れた世界王者への対策を進め、再戦で結果を変えました。これは日下選手が相手を研究し、自分の戦い方を修正できる選手であることを示しています。

一方、パリ五輪王者として迎えた2025年世界選手権では、今度は相手から徹底的に研究される立場になりました。

日下選手自身が「相手の戦略にはめられた」と認めたことからも、五輪前と五輪後では置かれた状況が変わったと考えられます。

以前は世界王者へ挑み、どうすれば自分の得意な押しを通せるかを考える側でした。現在は、ライバルが日下選手の圧力や組み手を分析し、それを封じる方法を準備してきます。

筆者としては、ここに日下選手の次の成長段階があると感じます。

相撲の「下から上へ押す」動きをグレコローマンへ取り入れたことは、日下選手ならではの強みです。しかし、世界の相手がその強みを知った今後は、得意な形を警戒された状況でも試合を組み立てる必要があります。

どのような技術を加えるべきかを外部から断定することはできません。ただし、本人が体力づくりと外国人選手への対応を課題に挙げている以上、この2点は今後の国際大会を見る際の分かりやすい注目材料になります。

私は、2025年の銀メダルを単純な後退とは捉えていません。

五輪王者という肩書に寄りかからず、完敗だったことや自分がまだ最強ではないことを認め、体づくりからやり直す姿勢を見せたからです。その言葉には、競技者としての誠実さが表れていますよね。

日下選手は、相撲の経験を持っていただけではありません。その動きをレスリングのルールと世界の対戦相手に合わせ、使える技術へ変換しました。

今後も同じように、2025年の敗戦を新しい強さへ変えられるかどうか。2028年ロサンゼルス五輪での連覇を目指すうえでも、研究される王者として迎えるこれからの試合が大きな意味を持つでしょう。


まとめ

日下尚選手は、香川県高松市出身の男子グレコローマンスタイル77kg級のレスリング選手です。

3歳から高松クラブでレスリングを始めましたが、誰の勧めだったのか、なぜ競技を始めたのかという具体的な理由は公表されていません。

中学生時代には相撲にも取り組み、「おっつけ」や「ハズ押し」など、下から上へ押す動きをレスリングへ応用しました。

香川県立高松北高校、日本体育大学、三恵海運を経て、2023年世界選手権で銅メダルを獲得。2024年8月7日のパリ五輪では、男子グレコローマン77kg級の金メダルに輝きました。

2025年4月からはマルハン北日本カンパニーに所属しています。同年の世界選手権ではアモヤン選手に敗れて銀メダルとなりましたが、2026年の全日本選抜選手権を6-3で制して2連覇し、愛知・名古屋アジア大会代表に内定しました。

高松市でレスリングを始めた少年は、相撲とレスリングを結びつけた独自のスタイルで世界一へ到達しました。現在は、世界から研究される王者として、新たな強さを作っている途中だと考えられます。


よくある質問

日下尚選手の出身地はどこですか?

香川県高松市です。3歳から地元の高松クラブでレスリングを始め、香川県立高松北高校へ進学しました。

日下尚選手がレスリングを始めた理由は何ですか?

3歳から高松クラブで始めたことは公表されていますが、家族の勧めなど、具体的な開始理由は確認できる公式資料で明らかにされていません。

日下尚選手の現在の所属先はどこですか?

2025年4月から株式会社マルハン北日本カンパニーに所属しています。それ以前は三恵海運株式会社に所属していました。


主な確認資料

本記事は、2026年8月時点で確認できる次の公式発表や競技団体資料を中心に、所属、戦績、本人コメントを照合して作成しました。

  • 日本レスリング協会「日下尚選手紹介・大会記録」(2026年8月確認)
  • 日本レスリング協会「2023年世界選手権」「2024年アジア選手権」「2025年世界選手権」大会関連記事
  • 日本レスリング協会「2026年全日本選抜選手権」大会結果
  • マルハン北日本カンパニー「日下尚選手との所属契約に関する発表」(2025年)
  • マルハン北日本カンパニー「日下尚選手 世界選手権銀メダル獲得に関する発表」(2025年9月25日)
  • JOC「パリ2024オリンピック 日下尚選手プロフィール・競技結果」
  • 香川県「日下尚選手への県民栄誉賞授与に関する発表」(2024年)
  • 高松市「日下尚選手への高松市市民栄誉賞授与に関する発表」(2024年9月17日)
  • 2026年愛知・名古屋アジア大会公式競技日程(2026年8月確認)
  • 大相撲秋場所中継における日下尚選手のゲスト出演・本人解説(2024年9月13日)

将来の大会日程、所属、プロフィール情報は更新される可能性があります。最新状況については、日本レスリング協会、所属先、大会公式発表をご確認ください。

春野滋(エンタメ&スポーツ愛好家ライター)

コメント

タイトルとURLをコピーしました