公開情報で渡邉聡美選手のコーチとして確認できるのは海道泰喜さんです。ただし、公式に明記されたのは2025年大会での「マネージャー兼コーチ」で、専属契約の有無や就任時期は公表されていません。
渡邉選手はジュニア期の日本、12歳からのマレーシア、19歳からの英国で複数の指導者に学んできました。海道さんとの関係や松本淳さんとの違い、歴代の指導歴を、確認済みの事実と未確認情報に分けて解説します。
渡邉聡美のコーチは海道泰喜?確認できる事実とは
渡邉聡美選手のコーチについて調べると、最も有力な人物として名前が挙がるのが、GreetingsSquash所属のプロコーチ・海道泰喜(かいどう・たいき)さんです。
日本スカッシュ協会は、2025年8月13日に公開した「ワールドゲームズ2025成都大会 大会レポート⑥」で、海道さんを渡邉選手の「マネージャー兼コーチ」と記録しています。
また、世界スカッシュ連盟が2025年12月1日に掲載した記事や、同年12月の海外報道でも、海道さんは渡邉選手を指導するコーチとして紹介されました。
このため、少なくとも2025年の国際大会で渡邉選手に帯同し、競技面を支えたコーチであることは確認できます。
ただし、大会での「マネージャー兼コーチ」という役職と、年間を通じて指導する「専属コーチ」「個人コーチ」は必ずしも同じ意味ではありません。
2026年9月13日時点の公開情報からは、海道さんが正式に個人コーチへ就任した日、契約形態、普段の指導頻度までは確認できませんでした。そのため、「現在の専属コーチ」と断定するより、公開情報上、現在の担当コーチとして最も有力な人物と表現するのが正確です。
確認できた情報と、まだ分からない点を整理しました。
項目 公開情報での確認状況
2025年ワールドゲームズでの役割 日本スカッシュ協会が「マネージャー兼コーチ」と明記
渡邉選手への指導 世界スカッシュ連盟や海外メディアもコーチとして紹介
専属・個人コーチ契約 公開情報では確認できず
正式な就任時期 公表された情報を確認できず
日常的な指導頻度 公開情報では不明
マネージャー業務の詳しい範囲 公開情報では不明
検索すると一つの肩書だけが切り取られ、「専属コーチ」と広がってしまうことがあります。しかし、確認できた範囲と分からない範囲を分けることが、選手やコーチを正しく理解する第一歩ですよね。
海道泰喜はどんなコーチ?
GreetingsSquashの公式紹介によると、海道泰喜さんは1994年6月1日生まれで、WSFレベル1のコーチライセンスを取得しています。
選手時代にはシニア日本代表を経験し、全日本スカッシュ選手権準優勝、全日本アンダー23スカッシュ選手権優勝、関東学生スカッシュ選手権3連覇などの実績を残しました。
香港とマレーシアへの留学経験もあり、日本国内だけでなく、アジアの競技環境を知る指導者です。GreetingsSquashでは、世界で勝てる子どもたちを育てることを目標の一つとして掲げ、ナショナルコーチとしても活動しています。
渡邉選手も12歳でマレーシアへ渡り、海外で競技と生活を両立してきました。異国で練習する難しさを実体験として知る海道さんは、遠征中の負担を理解しやすい存在だと考えられます。
もちろん、同じ留学先を経験したことだけで指導力を判断することはできません。それでも、練習環境や文化の違いを説明せずとも共有できる点は、世界を転戦する選手との意思疎通に役立つのではないでしょうか。
「マネージャー兼コーチ」が意味するもの
日本スカッシュ協会の大会報告で注目したいのは、海道さんが単なるコーチではなく、マネージャー兼コーチと記載されている点です。
国際大会では、技術や戦術だけでなく、移動、会場への対応、練習時間の調整、休養など、コート外の準備も選手の状態に影響します。
ただし、海道さんがこれらをすべて一人で担当したと確認できる資料はありません。ここから読み取れるのは、2025年ワールドゲームズで競技指導に加え、何らかのマネジメント上の役割も担ったという範囲です。
筆者としては、選手の状態を近くで見ている人がコーチも務めることに、一つの利点があると感じます。
移動による疲労や練習時の様子を踏まえて助言できれば、その日のコンディションに合った判断をしやすいからです。一方で、具体的な業務内容は公表されていないため、ここは可能性として慎重に見ておきたいところです。
渡邉聡美と海道泰喜の指導関係は?
海道さんは2025年ワールドゲームズ成都大会に帯同し、渡邉選手の歴史的な金メダルを現場で支えました。
渡邉選手は女子シングルス決勝でフランスのマリー・ステファン選手を破り、日本選手として初めてワールドゲームズのスカッシュで金メダルを獲得しています。
優勝を海道コーチ一人の功績とすることはできません。実際にコートで状況を判断し、得点を積み重ねたのは渡邉選手であり、それまでに関わった指導者や日本代表スタッフなど、多くの支援もあったはずです。
それでも、大会の公式報告に海道さんが帯同スタッフとして残されている以上、この優勝を現場で支えた一人であることは確かです。
厳しく指導しながら休養も促す存在
インド紙「The Times of India」は2025年12月12日、海道さんを渡邉選手のコーチとして紹介しました。
同紙に掲載された渡邉選手の説明によると、海道さんは競技中には厳しく指導する一方、練習しすぎているときには休むよう伝える存在だとされています。
「The New Indian Express」も同年12月9日、渡邉選手がシーズン序盤に負傷の影響で苦しんだことと、その立て直しを海道コーチが支えたことを報じました。
結果が出ないときほど、選手は練習量を増やしたくなるものです。しかし、負傷や疲労がある状態では、休む判断が復調への近道になる場合もあります。
私は、努力を促すだけでなく、必要なときに努力を止めることもコーチの大切な仕事だと感じました。世界上位を目指して自分を追い込む選手に「今日は休もう」と伝えるには、状態を見極める力と信頼関係の両方が必要ですよね。
交際や婚約の情報はどこまで確認できる?
「The Times of India」は、二人がジュニア時代から互いを知り、渡邉選手が20歳の頃から交際を始めたと報道しています。同紙では、海道さんをコーチであり婚約者でもある人物として紹介しました。
また、選手とコーチとして集中する時間を決め、その時間が終われば私生活へ切り替えるなど、二人なりの境界を設けているとも伝えられています。
ただし、今回確認できた交際開始時期や婚約に関する情報は、海外紙の記事に基づくものです。日本スカッシュ協会の大会報告は海道さんの競技上の役割を示していますが、私生活上の関係を証明する資料ではありません。
本人の公式サイトや競技団体による婚約発表として確認された情報ではないため、海外メディアがそう報じた内容として受け取るのが安全でしょう。
公私ともに近い関係には、選手の状態を理解しやすい利点がある一方、練習での厳しい言葉を私生活へ持ち込む難しさも考えられます。
報道どおり二人が時間を区切っているのであれば、それは近い関係だからこそ必要な工夫なのでしょう。支え合うことと、競技上の率直な意見交換を両立させようとする姿勢がうかがえます。

松本淳は渡邉聡美のコーチではない?
渡邉聡美選手のコーチを調べる際、海道泰喜さんとともに松本淳さんの名前が気になる方もいるでしょう。
松本さんは元全日本チャンピオンで、「六丸水産」の監督も務めるプロコーチです。渡邉選手とは、2024年12月28日にZoomで開催された「Squash LABO 年末スペシャル」で共演しました。
ファンスカの開催告知では、松本さんの役割は「講師」、渡邉選手は「特別講師」とされています。二人は「勝つために必要なこと」をテーマに、参加者からの質問へ答える対話型の講義を行いました。
つまり、この告知から確認できるのは、指導者と教え子の関係ではなく、スカッシュの知識を参加者へ伝える講師同士の共演です。
松本さんが実績あるプロコーチであることと、渡邉選手の担当コーチであることは別問題です。イベントの告知には、松本さんが渡邉選手を継続的に指導しているとの記載はありません。
日本代表の活動では、選手が複数のコーチやスタッフから助言を受ける可能性もあります。それでも、一度の共演や大会中の助言だけで個人コーチと判断することはできません。
公開情報を比較すると、海道さんには日本スカッシュ協会による大会役職の記録と、世界スカッシュ連盟などによるコーチとしての紹介があります。松本さんについては、渡邉選手の個人コーチだと裏づける情報を確認できませんでした。
渡邉聡美の歴代コーチと海外での指導歴は?
渡邉選手の成長は、海道コーチとの関係だけで説明できるものではありません。
8歳でスカッシュに出会い、世界ランキング6位へ到達するまでに、日本、マレーシア、英国という異なる環境で指導を受けてきました。
各時期の指導者や環境は、次のように整理できます。
時期・場所 指導者や環境 確認できる内容
日本でのジュニア期 机伸之介さん 本人がメインコーチとして名前を紹介
少なくとも2017年当時 渡邉選手の母親 海外専門サイトがコーチとして紹介
12歳以降のマレーシア エリートアカデミーの指導環境 一般の学校へ通いながら競技を強化
19歳以降の英国 元世界ランキング3位のコーチ テレビ朝日の特集で紹介、氏名は公開部分で不明
少なくとも2025年大会 海道泰喜さん マネージャー兼コーチとして帯同
ジュニア期のメインコーチは机伸之介
web Sportivaが2024年9月27日に公開したインタビューによると、渡邉選手は練習場所をSQ-CUBE横浜へ移したことをきっかけに、本格的に競技へ打ち込みました。
そこで松井千夏さん、小林海咲さん、小林僚生さんらトップ選手のプレーを目にし、それまで自分が知っていたスカッシュとの違いに衝撃を受けたそうです。
ジュニアアカデミーが設けられた後は、週5回ほど練習するようになりました。この日本でのジュニア期に、本人がメインコーチとして挙げているのが机伸之介さんです。
机さんは、全日本選手権で8度優勝した机龍之介選手の兄としても紹介されています。
渡邉選手にとって机さんは、趣味の延長ではなく、本格的な競技としてスカッシュへ向き合い始めた時期を支えた指導者といえるでしょう。
母親もコーチを務めていた
海外専門サイト「Squash Player」は2017年5月30日付の記事で、当時の渡邉選手のコーチを母親と紹介しています。
この情報からは、アカデミーや専門コーチだけでなく、家族も競技面に深く関わっていた時期があることが分かります。
ただし、これは2017年時点の記録です。母親がいつからいつまでコーチを務めたのか、現在も指導に関わっているのかは、公開情報だけでは判断できません。
若い選手が海外へ挑戦するには、技術指導だけでなく、家族の理解や生活面での支えも必要です。渡邉選手が早い時期から世界へ目を向けられた背景には、ご家族の存在も大きかったのではないかと感じます。
12歳でマレーシアへ留学
渡邉選手は、さらに強くなるため12歳でマレーシアへ渡りました。
JOCが2026年9月3日に公開した特別インタビューで、本人は自分の選択をスカッシュ中心に考え、「強くなりたい」という思いからマレーシアや英国へ留学したと振り返っています。
マレーシアでは一般の学校へ通う一方、スカッシュセンターに設けられたエリートアカデミーでも練習しました。そして17歳でジュニア世界ランキング1位に到達しています。
マレーシア時代に指導した全コーチの氏名や担当期間は、今回参照された公開情報では明らかになっていません。
それでも、中学生ほどの年齢から海外の日常へ身を置き、異なるプレースタイルや競争環境に触れた経験は、世界で戦う土台になったと考えられます。
19歳で英国へ渡りプロの道を選択
高校卒業後、渡邉選手は英国へ渡り、University of Roehamptonで学業と競技を両立しました。
JOCのインタビューによると、12歳でマレーシアへ向かった頃の「世界一になりたい」という夢は、19歳で英国へ渡る頃には、プロとして実現を目指す明確な目標へ変わっていました。
ジュニアからシニアへ移る18~19歳頃には思うように勝てず、競技をやめることまで考えたそうです。その葛藤を経て、英国でプロに挑戦する覚悟を固めました。
テレビ朝日が2024年に公開した特集では、英国を拠点とする渡邉選手が、元世界ランキング3位のコーチから指導を受けていると報じられています。ただし、記事の公開部分では氏名が示されていません。
この英国のコーチと海道さんの指導時期がどのように重なるのか、現在も英国で同じ指導を受けているのかは不明です。
トップ選手が拠点や大会に応じて複数の専門家から学ぶことは珍しくありません。渡邉選手も、一人のコーチだけに育てられたのではなく、成長段階ごとに必要な指導を吸収してきたと見るのが自然でしょう。
海道コーチとの関係から見える強さと今後
ここからは、確認できた事実をもとにした筆者の考察です。
渡邉選手は2026年7月時点でPSA世界ランキング6位に位置し、自己最高位も6位です。2025年には「Squash in the Land」で優勝し、世界選手権ベスト8、ワールドゲームズ金メダルという成績を残しました。
さらに、2025年11月には世界ランキング1位のハニア・エルハマミー選手にも勝利しています。
これらの結果を「海道コーチのおかげ」と単純にまとめることはできません。本人の努力、日本で築いた基礎、マレーシアと英国で得た経験、代表スタッフなどの支援が重なった成果だからです。
一方、海道さんが厳しい指導と休養の助言を使い分けているとの海外報道からは、技術だけでなく、長いシーズンを戦うための状態管理にも目を向けている様子が伝わります。
渡邉選手はJOCのインタビューで、対戦相手の映像を見て選手ごとの分析ノートを作り、場合によっては一人につき2~4時間をかけると説明しています。その後、コーチとも映像を見ながら意見を交換するそうです。
ただし、この回答のなかで「コーチ」が海道さんを指すとは明記されていません。したがって、海道さんとの具体的な映像分析として断定することはできません。
それでも、渡邉選手がまず自分で考え、その後に指導者の意見を取り入れる姿勢は興味深いところです。答えを受け取るだけではなく、自分の分析を持ったうえで対話する選手だからこそ、海外で得た複数の教えを競技へ生かせるのでしょう。
筆者としては、渡邉選手の強さの中心には、指導者が変わっても学びを自分の中でつなぎ直せる力があると考えています。
机伸之介さんから日本で基礎を学び、マレーシアでジュニア世界1位へ成長し、英国でプロとして戦う覚悟を固めました。そして少なくとも2025年の大舞台では、海道さんがコーチとしてそばにいました。
この歩みを見ると、海道さんも渡邉選手を一から作り上げた指導者というより、すでに自立した世界上位選手へ必要な助言を届ける「伴走者」に近いのかもしれません。
2028年ロサンゼルス五輪では、スカッシュが正式競技として実施されます。渡邉選手はJOCのインタビューや公式サイトで金メダルを目標に掲げています。
世界1位に一度勝てる力は、すでに示しました。これから重要になるのは、負傷を避けながら高い水準のプレーを大会期間中に続けられるかどうかだと考えられます。
海道さんが今後も継続してどのような立場で関わるのかは、公表情報を待つ必要があります。それでも、必要なときに休養を促せる関係は、長期的な挑戦において心強いものではないでしょうか。
私は、渡邉選手が誰か一人に強くしてもらった選手ではなく、出会った指導を一つずつ自分の力へ変えてきた選手だと感じます。
そのうえで、世界の頂点へ挑む現在を支えている有力なコーチが海道泰喜さんです。二人が築いてきた信頼を大切にしながら、ロサンゼルス五輪へどのような歩みを進めるのか、温かく見守りたいですね。
まとめ
渡邉聡美選手のコーチとして公開情報で確認できるのは、元日本代表の海道泰喜さんです。
日本スカッシュ協会は、海道さんを2025年ワールドゲームズ成都大会の「マネージャー兼コーチ」と記録しています。世界スカッシュ連盟や海外メディアにもコーチとして紹介されているため、少なくとも同年の国際大会で渡邉選手を指導したことは確認できます。
一方、専属契約の有無、正式な就任時期、日常的な指導頻度は公表されていません。2026年現在の恒常的な個人コーチとまでは断定せず、公開情報上の有力な担当コーチと捉えるのが正確です。
松本淳さんとは2024年12月の「Squash LABO」で講師として共演しましたが、個人コーチであることを示す根拠は確認できません。
渡邉選手は日本で机伸之介さん、少なくとも2017年当時は母親から指導を受け、12歳からマレーシア、19歳から英国で競技を磨いてきました。英国では元世界ランキング3位のコーチから学んだと報じられていますが、公開部分では氏名が明らかになっていません。
こうした複数の指導を自分の力へ変えてきたことが、渡邉選手の大きな強みなのでしょう。海道さんとの関係についても、確認された事実と未確認情報を分けながら、今後の公式発表や大会記録に注目したいところです。
よくある質問
渡邉聡美選手のコーチは海道泰喜さんですか?
海道泰喜さんは、日本スカッシュ協会から2025年ワールドゲームズの「マネージャー兼コーチ」として記録されています。複数の海外媒体もコーチと紹介していますが、専属契約や正式な就任時期は公表されていません。
松本淳さんは渡邉聡美選手の個人コーチですか?
個人コーチだと確認できる公開情報はありません。2024年12月28日の「Squash LABO」では、松本さんが講師、渡邉選手が特別講師として共演しました。
渡邉聡美選手の歴代コーチは誰ですか?
ジュニア期のメインコーチは机伸之介さんです。少なくとも2017年当時は母親もコーチと紹介され、英国では元世界ランキング3位のコーチから指導を受けたと報じられています。海道泰喜さんは、少なくとも2025年の国際大会でコーチを務めました。
春野滋(エンタメ&スポーツ愛好家ライター)


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